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第7話 初会話
次の日、バイトはなかったが、店長から「人が足りないからはいってくれないか」と言われたからバイトに出た。
正直滅茶苦茶めんどくさかったけどお金稼げるからいいか。
21時55分、あと五分でバイトが終わる〜と思っていたらいつものアイツが息を切らして入ってきた。
買うのはいつもと一緒のチョコだけ、あいつがレジに来た。
「お、お願いします」
「お預かりします。」
ピッ
「127円でございます。」
「あ、あのっ.......」
「はい?」
「土曜日にいるの.......珍しいですね」
いつも来てくれる常連の人だとこういう雑談をしてくる人はいるが、こいつにされるのは初めてだった。
思わず顔をじっと見つめる。
メガネとマスク越しだからハッキリとは分からないけど
女みたいに可愛らしい顔をしていた。
俺の中で一瞬時が止まる.......
もしかして女.......?いやでも声は高いけど男っぽい。
「あ.......あの.......」
「あ、すいません。ぼーっとしちゃって。いつもは入ってないんですけど今日は特別で」
「そ、そうなんですね、お疲れ様です」
そいつが笑顔でそう言ってくると辺り一面に花が咲いたかのように華やかになる。
いつもおれが顔をジロジロ見られてるのに、今日は俺が見すぎちまった。
「.......ありがとうございます」
「こ、こちらこそありがとうございました.......」
そいつはお釣りを受け取って名残惜しそうに店を出ていった。
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