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第10話 女装
「俊〜、おまえめっちゃ可愛いぞ〜これでうちのクラスのメイド喫茶大繁盛間違いなしだな!」
「んな〜!いえい!大儲け〜」
メイド喫茶.......
あぁ、もうすぐ文化祭の時期か。
え?てかこの子男なのか.......?全く見えない。でも俊って名前じゃ男だよな?
男子達の会話に耳を傾ける。
「恥ずかしいからやめろよ.......」
顔を赤くしてその男の娘(?)が顔を上げる。
めちゃくちゃ可愛い.......少しメイクは濃いけど女にしか見えない。まじで男なのか?
てかこの声どこかで聞いた事ある気が.......
まぁ気のせいか。
「もう着替えていい.......?」
「まだダメだよ〜、てかリップ塗ったらもっと可愛いんじゃね?」
「確かに!みんなで割り勘で買えば安いしな!」
「いいね〜 行こうぜ!俊ヒールだから歩きづらいだろ?ここで待ってて〜」
「もう.......。終わったら甘いもの奢れよ?」
そう言ってほかの男子たちより背が低い男の娘が上目遣いで言うと青春真っ盛りの男子高校生たちはゆでダコのように顔を赤くした。
「あぁ、もちろん好きなだけな〜」
「俊、変なやつに着いてくなよ〜」
「ナンパされんなよ〜」
「俺は男だし平気だ!バカにすんな!!早く行ってこい」
リップを買いに行った奴らのほうから
勃ってきた、あいつとならヤれる
とか色々聞こえたけど携帯をいじっていたその子には聞こえていなかったらしい。
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