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第13話 店員さん
「あ、おまえ毎日俺のコンビニに来る.......」
「.......覚えててくれたんですか?」
「だってほとんど毎日くるじゃねえか。嫌でも覚えるよ。そんなことより、気持ち悪いと思われたくないってなんだよ?」
「だって俺今、女の格好してるし.......男なのにこんな格好してるのバレたらひかれると思って.......」
「いやべつにひかねえよ。似合ってるし可愛いよ。文化祭近いんだろ?頑張れよ」
「.......っ」
顔を赤くしている俊が面白くてポンポンと頭を撫でた。
てか俺こいつと普通に喋ってるけどこいつのことなんも知らねえ、
「なぁ、俊。おまえ何年生?」
「.......高校一年生。」
「やっぱり。ちっちぇもんな」
「これから伸びるんだ!」
同い年だったらどうしようとか思ったけどさすがに年下だった。散々年上目線で話してて同い年だったらくそ恥ずかしかったな。
「ねえ、店員さん。」
「おれは和真。バイト中じゃないんだし店員さん呼びはやめろ」
「.......っ.......和真さん」
「ん?」
「付き合ってる人いるの?」
「いないけど?」
そういうと何故か俊は安心した顔をしていた。
そのあと俺たちは今日まともに喋ったのが初めてとは思えないくらい話を沢山した。
家はコンビニから近いのか、どこの高校なのかとか大した話じゃなかったけど。
俊の友達が俊のことを探してるなんて全く想像もせずに。
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