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第20話*アオイの後悔*

学校。休んじゃった・・。アオイはベッドで頭から布団をかぶっていた。 ツクモさん、すごい力だった。怖かった・・。でも何だろう、あの時ツクモさんを 置いて帰ったのがすごく間違いだったような気がする。 あんな顔をさせるつもりじゃなかったのに・・。 コンコン 「はい?」 「こんにちはーアオイくん。お見舞いに来ちゃった」 笑顔の美鈴がパパーンと現れた。 「泉守先生・・」 アオイはすぐに美鈴から視線を外す。ありゃ意外。という感じの美鈴。 「何かツクモの仕事が変なのよー」 ため息交じりの美鈴が少しわざとらしく言う。 「え?」 アオイがベッドから起きる。 「ふふっ。温かいもの買ってきたから一緒に飲みましょう?」 「ツクモになにかされたかしら?」 「・・別にないです。でも怒らせた感じはします」 アオイは襲われたことは黙っていた。 「そう・・。十夜君がねツクモの仕事が変だっていうの」 「はい・・」 たぶん俺が怒らせたせいだ。 「目に光が無くて《あの時》を思い出すって」 「あの時?」 「アオイくんツクモの仕事知らないわよね?」 「はい。誰からも聞いていないです」 「・・ツクモはエンバーマーよ」 「エンバーマー?」 「しかも腕はトップクラス。心とご遺体を修復させる天才よ」 「ご遺体?」 「そう。お亡くなりになった方の洗浄、防腐処理、怪我などで傷がある場合は修復。 そしてお預かりしたお洋服を着せて、まるで生前の眠っているような状態でご遺族の もとに行くの。それがエンバーミング。行うのがエンバーマーよ」 「それがツクモさんの仕事・・」 「そう。でも斎場でもないのにご遺体があるのって偏見や誤解を生み易いでしょう? そうしたら山切先生が場所を提供してくださったのよ」 「父さんが・・」

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