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第47話*二人目の適合者*

「ツクモさんも大変ですね。いつお仕事が入るかわからないから、常に気をつけていないといけないなんて」 カフェオレを飲みながらアオイが訊ねる。 「まあね。でもこれはこの仕事を選んだ時からわかりきっていたことだし、みすずちゃんや十夜も同じことだからね」 ツクモがコーヒーを飲みながらアオイの頭をポンポンとなでる。 ふふっ。と穏やかな時間が流れていく・・。 バッターン! チャイムも鳴らさず大きくドアが開き仁王立ちのみすずが現れた。 「ひいっ」 ツクモは思わずみすずの足元を見る。 『あ、低めのパンプスだ』 「何を思っているのかわからないけど、今日は安全靴なのって言ったらどうなのかしら?」『やべー。マジに見透かされている』 「ねー、何しに来たのさ。みすずちゃん・・」 『俺、邪魔かな・・』 アオイが席を立つ。 「ああ大丈夫よアオイくん。すぐに済むわ」 「でさあ・・」 「呼び出すと逃げ出すと思って押しかけたのよ!」 みすずがツクモの言葉をさえぎる。 「さ、入ってちょうだい」 足取り小さくおずおずと一人の女性が入ってきた。 「田宮羊子です。これからよろしくお願いします」 彼女は深々と頭を下げた。ツクモはそんな彼女を指さしてみすずを見る。 「ツクモ、指を差さない。新しい研修生よ、もちろんエンバーマーです」 「見るからにトロそう・・ひつじ・・?」 「羊子さん!セクハラよツクモ」 「じゃあ十夜君にも連絡してあるからよろしくね」 バタン! みすずはまた乱暴にドアを閉めて出ていった。 「ねえアオイくん。このドア補強しておいた方がいいかなあ?」 「僕の口からは・・」

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