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「きょ、京介……、肌、ダメ…っだ」 「おっと、ごめんごめん」 剥き出しになった腕から手を退け、彼の手をぎゅっと握る。惜しくも聖の豊満な胸が離れていき、聖の顔が視界に入る。鼻筋に汗が流れ、大きな口からは白く熱い息を絶え間なく漏らす。瞳からはとても綺麗な涙が零れていた。 「どうしたの?」 問いかけに彼は頬を赤らめ、何度か困ったようにオレからの視線を避けた。黒い太眉を八の字にさせている。聖はこの太眉嫌いっていうけど、キスすると柔らかいし聖の可愛い目がさらに可愛く見えるからオレは好きなんだけどな。 ふと視線を股に下ろせば、ムズムズと太ももを動かしている。必死に。オレの腕が二本ありそうな太い脚を焦れったく動かして。 「エッチな気分になっちゃった?」 聖は言葉に素直であった。頬から顔全体を林檎色に染めてしまう。 少しはオレに悪いとか思いなよ。なんて口にしないし彼が悪いんじゃない。聖だから特別に許してあげる。 「ご、ごめ…っ、きょうす」 「聖。"練習"しよ?」 練習。その言葉を受けた聖はオレの手をぎゅっと握りながら小さくこくこくと頷いた。

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