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【用語集】 遊郭・吉原・花魁・太夫について色々 2
【中引け(なかびけ)】
夜中の十二時のこと。四つ鐘が鳴り、そろそろ店の終業時間だと知らせる。これ以降は大門は閉ざされ、大引けの時間までは脇にある小門からのみの出入りとなる。
【女郎(じょろう)】
遊女・傾城・娼妓(しょうぎ)など様々な呼び方がある。廓や宿屋でお客をとり、床入りを含めてもてす人の総称である。
【花魁(おいらん)】
吉原の遊女でもっとも位の高いものをいう。特に座敷持ちの中で張り見世を行わない者をこう呼んだ。花魁は見世に出ていないので必ず茶屋を通さなければならなかった。揚げ代も高くつき、一般庶民には手の出ない存在であった。花魁が茶屋から廓に向かう様子を“花魁道中”と呼び新造や禿など多くの者を従えてあるいた。「おいらんちの姉さん」と禿や新造が呼んだことから付けられたと言われており、江戸後期になってから登場した言葉である。
【太夫(たゆう)】
最高位の遊女の事をさす。秦の始皇帝の時代に、始皇帝が突然の風雨にその場にあった老松の木下で風雨をしのいだ。その老松は始皇帝のあまりの神々しさに一瞬にして若返り、青々とした葉をいっぱいに茂らせ、始皇帝を風雨から守った。そして始皇帝はは木の立派さと、風雨をしのげた感謝を込めて、老松に”太夫”と名をつけたという伝説からこの呼び名がきている。”太夫”とは中国では立派な位を表している。この事から太夫は通称”松の位”と言われている。吉原では一度に三人くらいしかその位についている者はいなかった。遊女は社交界の花形であった。今でも高尾太夫、夕霧太夫など伝説的な遊女の名が伝えられている。
【天神(てんじん)】
太夫に次ぐ二番目の地位。天神とは菅原道真のことを指し、道真の家紋であった、梅の花にちなんで、”梅の位”と呼ばれている。
【見世女郎(みせじょろう)】
見世に並ぶ女郎のこと。一番下っ端の女郎のことをこう呼んだ。見世女郎は茶屋を通したり、面倒な初会の儀式などをしなくてもよかったので、すぐに買うことができた。吉原に通ってくる客の中にはお高く留まっていて会うだけで金のかかる太夫や花魁よりも、気さくで話しかけやすい見世女郎を好む者も多かった。
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