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第4話「悪夢」
突然わけの分からない事を言われた俺は、ぽかんと口を開け眼鏡野郎を見上げた。
「は? 何きしょい事言ってんだよ」
「こらこら、犬は主人をそんな顔で睨まないの〜」
また薄ら笑いを浮かべ、そして髪を掴まれ、上半身を起こされたかと思えばビル壁に背中をつかされる。
「ほら、しゃぶってみせてよ」
「てめっ! ふざけ…んぅ⁉︎」
力強く顔を引き寄せられズボン越しに股間を擦りつけられる。必死に抵抗しなんとか引き剥がそうとしてみたけど、俺の頭を掴む手の力には敵わなかった。
「ちょ…やめんぅ…はっ、くるしっ…」
「いい加減諦めて言う事聞きなよ」
「ふ…ざけんな誰がっ」
「俺さあ、生徒会長の連絡先知ってんだよね」
「…⁉︎」
(生徒会長って、あの理事長の息子か? なんでそいつの連絡先なんかをこいつが…)
「この意味分かる? 君が俺との約束破るって言うなら、今すぐあの写真を会長に送ってやってもいいけど?」
「やめろ‼︎」
「なら、早くしゃぶって俺を満足させて」
(こいつ…どこまでもふざけた事をっ…こんな事をしてお前になんの得があるんだよっ…‼︎)
「くそ変態野郎が…」
だけど、最悪な事に状況が不利な事に変わりはない。俺はケンカで負けた。それにこいつが本当に生徒会長と繋がりがあるのなら、下手に抵抗するのも危うい。こいつの脅しは本気だ。いや、この状況を楽しんでいるようにも見えた。
だからこそ、余計に従いたくない。
でもせっかくここまで頑張ってきたんだ。こんなところで全部を台無しにしたくない。
「っ…かったよ」
歯を食いしばりながら言葉を絞り出す。
覚悟を決め、そいつのズボンのベルトに手をかける。
「口開けて」
だけど、いざこいつのモノを目の前にするとすぐに目を背けてしまった。
(こんなの…口で、なんて…できるわけねえ)
体が動かずにいると、眼鏡野郎はため息を吐いた。
「……仕方ないなぁ」
「んぅっ⁉︎ んっ‼︎」
無理やり口をこじ開けられ、喉の奥までねじ込まれる。嗚咽 がこぼれ、喉の奥まで到達したかと思えばまた離れて奥まで突かれた。
息ができず、涙があふれる。
「ゔっ…ゔえ…もっ…くるし…」
「噛むなよ? 歯当てたら許さないから」
俺の事なんてまるで気にしてない様子でそのまま腰を突かれ、俺は味わった事のない感触に喉を犯され今にも吐きそうだった。
ギリリと睨みつけると、眼鏡野郎は目を細くしながら笑みを見せる。
(このまま、噛み千切ってやりたい…俺にこんな事させやがって…)
「ねぇ、何考えてんの?」
ふと落ちてきた言葉。そのひと言に胸がドキリと脈を打つ。
そしていきなり動きを止めた眼鏡野郎は、ずるりと俺の口からモノを抜くと、しゃがんで俺の方に顔を近づけてきた。
「ゲホッゲホッ! ゔぇっ…ゲホッ…」
「ねえ」
「っ⁉︎」
眼鏡野郎の声のトーンが下がる。首を右手で掴まれ睨みつけられた。
「今、何考えてたの?」
「………」
背筋が凍るような冷たい目。
「まさか、噛もうとしてた?」
「はっ……さあな…つか、男にフェラさせて勃つとか…てめえホモかよ」
あざ笑うかのようにその言葉をお見舞いしてやると、眼鏡野郎は目を細めて笑った。
「ほんと…君って調教のし甲斐がありそうだね」
そう言うとまた俺の口に性器をねじ込む。
今度はさっきよりも激しく前後するその動きに、俺は本当に息ができなくなりそうになる。
「ぐっ…ゔっ…んぐ、は」
「まずはこのうるさい口からだね」
俺の頭を掴んで前後させ、揺する腰の動きに合わせてくる。さらに喉の奥で眼鏡野郎のモノが大きくなるのを感じた。
「じゃ、も…出すから…こぼさず全部飲めよ」
「っ⁉︎ んぅ、ふぁ…い…やだ」
「っ…‼︎」
「んぐっ⁉︎」
必死に頭を横に振って抵抗するも虚しく、そいつは俺の口の中で果てた。
生温かいものが喉に流れる。俺が飲み干すのを見届けたこいつはようやく俺の口から性器を抜いた。
「ゔっゔぇ…」
飲んでしまった精液を必死に吐き出そうとするができなかった。口の端が少し切れて血の味もする。
「新 」
名を呼ばれ上を見上げると、ピカリとフラッシュが焚かれた。
「はい。記念撮影」
口元に精液が垂れている恥ずかしい姿の俺が写った携帯を見せながら、眼鏡野郎はニタリと笑う。
「今日はこのくらいでいいや」
そして、ポイっと膝に俺の携帯が投げられた。
「俺のメアドと携番入れといたから、俺が呼んだらすぐに来ること」
「は?…何言ってんだよっ…約束果たしたんだからこれでもういいだろ‼︎」
(冗談じゃない…ただでさえ死にてえくらいなのにこんな事がまだ続くなんて…)
「言ったよね? 今日から俺の犬だって」
その冷たい声に、俺は初めて恐怖した。
(こんなの…悪夢だ…)
「明日から楽しみだね。新」
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