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第6話「脅してみるか」
「なっ…返せよ俺の携帯‼︎」
電話が終わって、携帯を眺めながら笑っていたそいつの後ろから携帯を覗き込むと、そこには見るからに不良って感じの写真が。
脅すには持ってこいの写真だったから、俺はすぐにそいつの携帯を取り上げた。
取り返そうと手を伸ばすその手よりも先に、すかさず自分の携帯にも保存した。
「この写真バラしたらどうなるかな?」
(ま、こう言えば俺に逆らえないだろ。この1年わけありで面白そうだし、何より鷹中元トップだったなら俺の下でこき使うのもいいな)
いい暇潰しができると、そう思っていた。
「弱味握ったつもりかよ? なんなら、力づくでもいいぜ?」
この状況なら下手 に出ると思っていたけど、この1年は怯む様子もなく俺を睨んできた。
媚びでも売ってくれれば面白かったのに。
1年は俺にケンカでの解決を申し込んできた。まあ、元不良ならそういう手で俺の口を封じてくるのは少し考えると分かる事だったけど――
(…いいな)
この強気な目を俺の手で壊してやりたい。
「ふぅん。いいよ」
だからそのケンカ、買ってやるよ。
正直ケンカなんてしたことなかったけど、下からガンを飛ばしてくるこの女みたいな顔のやつに負ける気なんてしなかった。
案の定、俺はそいつの一発をすんなり受け止めた。確かに身長の割りにはいい拳だったけど…
(なんだこの程度か…)
次に俺がそいつの左腹に蹴りを入れると、苦しそうに地面に崩れ込む。
俺の顔を見るそいつの表情から、初めて敗北を味わったんだろうとすぐ検討がついた。
それでも俺を見上げるその生意気で強気な目。
(…ゾクゾクする)
最初はちょっとからかうくらいの気持ちだった。
だけど、もう少し。
もう少しだけこいつで遊びたくなった。
「君、今日から俺の犬ね?」
どうやってこいつを苦しめてやろう。
どうやったらこの生意気な目を壊せるのだろう。
何をすれば、こいつに屈辱的な精神ダメージを与えれるのだろう。
どんな事をすれば、こいつは俺に強請ってくるんだろうか。
「じゃ、とりあえずフェラしてもらおうかな」
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