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第27話「とんでもない放置プレイ」
――最悪だ。
「ひ…ぅ」
静かな部屋の中で、自分の声だけが響く。
(どうしてこんな事になったんだ)
数分前、理事長に呼び出しをくらったあの変態眼鏡は、俺のちんこの根元を自分のネクタイで、そして俺のネクタイで俺の手首を縛り上げ、「俺が戻って来るまでいい子で待ってろよ?」なんて言い残し、最後には俺のケツん中にローターを突っ込んで出て行きやがった。
「っくそ……」
手首は生徒会長の机の脚に縛られてるから逃げ出す事も自分でローターを取り出す事もできない。
眼鏡が出て行ってまだ数分も経っていないってのに、振動するローターに何度も体が跳ね上がり、今にもイキそうだった。
「も、出るっ……」
自分でしてでもいいからもう出したい。
でも、根元をネクタイで縛られてるからイケない。
つか…普通ネクタイをこんなとこ縛るのに使うか? いや、使わない‼︎
それよりこれから理事長に会うってのに身のこなしはちゃんとしてけよあほが‼︎
ネクタイは必須だろうがくそっ‼︎
「んぅっ…」
ローターが振動する度に、イキたいという気持ちと、もし人が来たらという緊張感に襲われる。
「さ、最悪だっ……」
ここで一つ訂正しておこう。
先ほどまで救世主と呼んだ理事長。
死ね‼︎‼︎‼︎
てめえのせいで俺はどんな思いしてると思ってんだ‼︎‼︎
さっさと用事済ませて眼鏡返しやがれ‼︎
これじゃあいつにそのまま犯される方が何倍もマシ……
だ……
「っ⁉︎」
そんな事を頭の片隅で考えている時だ。
廊下から足音と、その後に生徒会室の扉が開く音がした。
「……っ」
全身の血の気が引いていくような気分だった。
足音は次第に近づいてくる。
だ、誰だ………
ローターの振動に必死に耐えながら、零れそうな声を殺す。
(めが、ね…か?…)
そう思った時だった。
「渋谷 君?」
「っ⁉︎」
机の下を覗き込むようにして俺を見るのは
「か……いちょう」
「そこで何してるの?」
生徒会長だった。
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