そして、オレのことをかわいいと連発する変人に部屋に連れ去られて寝室に閉じ込められるという事案が発生。 　好きだ付き合ってを連発する異常者を無視し続けていたら、パフェで冷えたのかトイレに行きたくなった。アイスを食べたらあったかいお茶かコーヒーを飲まないといけないのがオレだ。あんまりの出来事にすっかり忘れていた。 　 　トイレに行きたいなら恋人になれみたいな押し問答になって、そうまでしてオレを恋人にしたいとか常軌を逸している。恐怖からここでやらかすと脅してもオレの排泄シーンが見れるなんてご褒美だとテンションを上げる。 　わんわんであるオレ以上に人でなしだ。 　オレは考えるのをやめて全面的に従ってやることにした。 　わんわんなのに借りてきた猫ってどういうことだ。 　そして、無事にトイレはいけたものの部屋には帰してくれない。一緒にお風呂、一緒に就寝。ご飯は交代という名のほぼ会長負担で、オレは生徒会長用の部屋で生活している。 　いつの間にか寮のオレの部屋のものが、会長の部屋に持ち込まれていた。 　オレはイチゴパフェのあの日から自分の部屋には帰っていない。 　特待生だから成績がいいクラスとして会長と同じ。 　帰りは生徒会室に行く前にオレを寮の部屋に拘束してから役員としての仕事をしに行く。拘束っていうのは、リビングとか寝室とかにガチで手錠につなげられる。部屋の鍵も持たされないし鎖の長さ的にトイレにも行けない。 　 　一度寮に戻る前に炭酸飲料を飲んでいたら尿意をもよおして困ったことがある。スマホは近くになく、会長が帰ってくる時間までまだまだ掛かる。 　鎖を引き千切ろうとしたり手錠を壊そうと頑張ったのはあれが初めてだ。いつもされるがままだった。格闘していると早めに帰ってきた会長に頼んで手錠を外してもらった。けれど、結果からいうとアウトだった。間に合わなかった。 　トイレを前にして漏らす高校一年生。死にたい。そう思ったオレに対して会長のテンションは異常だった。 　タオルを持ってきて気にするなとフォローしてくれてうっかり絆されかけたけれど、無理。 　瞳をギラギラさせて人の股間をタオルでこすりあげてくるので優しさとかそんなもの感じられるわけもなかった。まだなんか怒られたりした方がマシだ。失禁に興奮されるとかなんなの。ケダモノなの。 　以降、オレの近くに尿瓶が置かれるようになったりしたけど、それもそれでオレのこと舐めてると思う。実際に舐められたりもしてるけどそういうことじゃない。もう、面倒になったのでわんわんらしく羞恥心を捨てることにした。 　夜や週末に浣腸されたりするし今更恥ずかしがったりしても仕方がない。オレが開き直ったら会長は悲しんだ。涙目でふるふる震えてたり顔を真っ赤にしてるオレが見たかったらしい。俺様というよりケダモノなの？