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9/29(日) 2

マイマイとお昼を食べようということにはなったが、落ち着いて話をしたいとのことだったので屋台でたこ焼きを買い、空いた教室の椅子に2人で腰かけてそれを分け合った。 暫く連絡の取れなかったマイマイの突然の来訪に驚いたことをそのまま伝えるとマイマイは申し訳無さそうに眉を下げて笑った。 「実はね…優奈、アタシの幼なじみなの。」 世間の狭さに驚く俺にマイマイは更に爆弾発言を投下してきた。 「それで、アタシが好きだった人の彼女。」 …2人の間に沈黙が流れる。 何も言えないでいる俺にマイマイは続けた。 優奈ちゃんの他にマイマイと同い年の幼なじみがもう1人いたこと。 マイマイはずっと彼のことが好きだったこと。 だが彼と優奈ちゃんが付き合っていたこと。 そしてどうしても想いを伝えたくて高校卒業の日に彼に告白したところ、当然フラれてしまったのだがその後、彼と優奈ちゃんの関係がギクシャクし始めて2人が別れてしまったこと。 それが申し訳無くて、親に口止めを頼んだ上で2人の前から姿を消すように 1人暮らしのアパートを変え、そしてもう3年近く実家には帰っていなかったこと…。 「この間会った時はね、ほんとびっくりしたの。まさか優奈がこんなに近くに住んでるなんて。でももしかしたら優奈はアタシのこと探してたんじゃないかなって…。」 マイマイはそう言って少し悔しそうに笑った。 「情けないよね。年下にすごい喝入れられちゃって。まぁブチ切れてる優奈は…春人もこの間見てるけど…あれが家に来てアタシを壁際に追いやって来るのよ。怖すぎない?」 確かに想像すると身が震えた。怒り心頭の優奈ちゃんはなんというか…般若のようだった。 遂にマイマイの親にまでキレた優奈ちゃんがマイマイの家を聞き出して押しかけてきた上で、漸く2人は腹を割って話したのだとか。 優奈ちゃんとしてはマイマイが彼氏に告白したことよりもその後の「叶わない恋」に酔いしれてる姿を隠さないようになって来たのが当時から相当頭に来ていたらしい。そして別れた後のマイマイの雲隠れでとうとう怒りが頂点に達したようだが、想いをぶつけることも出来ないまま怒りだけが降り積もっていったとのことだ。 「とりあえず、アタシと優奈はもう大丈夫だから。」 すっきりしたように笑ったマイマイに、俺もなんだか嬉しくなって笑みを返す。 ところで…だ。 …これフォーリンラブ計画がどうなるかって聞いても良いのかな……。

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