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12/31(火) 2 ※
「ちょっ…なに…ッ…」
家に着くなりガサリと手から滑り落ちた袋を気に掛けること無く、長岡が俺の口に噛み付くようにキスをしてきた。
「ん…ふぁ…」
絡められた舌の合間から吐息が零れ、気持ちよさに腰が抜けそうになるが、懸命に堪えて手で長岡の胸を押し離す。
「食材…冷蔵庫入れないと…。」
「んなの後で良いだろうが。」
「ダメだって…ちゃん…ふ…っぅ…」
俺のモノをズボンの上から撫で擦られ、突然の刺激に鼻から抜けるような声が漏れた。
そのまま長岡は俺のシャツを捲りあげて背中に触れたのだけど、その手の冷たさに背筋が跳ね上がる。
「冷たっ…。」
「じゃあ温かくしてくんね?」
そう言って長岡は俺の口の中に冷えた指を差し込んでくる。だが反対の方の手が俺のベルトを外し、ズボンの中に差し込まれてきたので意味が無いと言えば意味が無いのだが…。
「んっ…っぁ…」
舌を指で撫でられたり引っ張られたり。そうしている内に意識が朦朧としてくる。
「エロい顔。」
涎に塗れた口内を、グチュグチュと音を立てて掻き混ぜられ、そして前側からもニチャニチャと音を立てだした俺の体は、もう冷たさに跳ねたりしない。
長岡の指が温められたのか、それすら分からないくらい俺が快感に流されているのか…それは定かではないけれど。
口から指が抜かれて、少し息苦しさが薄れたかと思ったら今度はその指を後ろに差し込まれる。
「ちょっと…ここ玄関んン…ッ」
後ろを解すように指が動き、感じる場所を刺激され、俺は長岡の羽織ったコートを力無く握る。
「コート、汚れるからっ…!」
「脱ぎゃ良いだろ。」
そう言って長岡はコートを脱ぎ去って廊下の奥に放る。
「…脱がねぇの?」
「っ…。」
黙る俺の腰を抱き「まぁ脱がなくても抱くけど。」と言いながら長岡が俺を廊下に四つん這いにさせる。
コートを捲られ、尻のみを晒す形になっているのは長岡なりの配慮なのだろう。しかし、すぐそこに玄関扉があり外の世界と繋がっているこの場所でこんな痴態を晒しているという事実が酷く羞恥心を煽った。
「ぁ…やっ…」
そのまま這うように逃げようとした俺の腰を掴んで長岡が猛りを挿入してくる。
「んんンっ…」
「っ…熱いな…。」
熱を孕んだ長岡の声。
それに応えることもできず、俺はただ喘ぎを漏らした。
そうして獣のような交わりは、場所を変え、時間を置いても繰り返されて、テレビでのカウントダウンを横目に見ていたはずの俺が次に意識を取り戻した時には既に新年の朝日は天辺まで上っていた。
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