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3/28(土)

「はぁぁ…。死ぬかと思った…。」 また試験とかなんとかで暫く会わないうちに頬がこけるほど憔悴しきった様子のマイマイに、俺は心配より先に心の拠り所を見つけた気分になって抱きついた。 「ま…マイマイ!マイマイー!!」 「えええ、ちょっと何?どうしたのー?」 マイマイの胸に顔を押し付けて俺は木曜にも大泣きしたのにマイマイが優しく頭を撫でてくれるのを良いことにひたすら泣いた。泣いて泣いて泣きまくった。 「はー…なるほど?つまりアンタはまた向こう見ずに隠し事して自分で自分を追い込んでるって訳。究極のドMね。」 マイマイは全てを語った俺に対し項垂れるように額に手をやって溜め息を吐いた。 「え?これって俺がMだったのが原因だったんですか…?」 「違うわよ。ちょっと言ってみただけ…ってそんな話はどうでも良いの。」 向かいに座る俺をマイマイは呆れた目で見た後に「まぁ良いわ。」と何かを切り替えたように話し出す。 「起こったことに関してずっとあーだこーだ後悔してたって何も始まらないもの。とりあえずアンタがすべきことはただ1つ。きちんとどちらかを選ぶことよ。」 「ど…どちらかって…宗平か長岡か…ってことですか…?」 「そうよ。今のアンタのそのどっち付かずな態度が自分で自分の首締め上げてんの。」 そんな…どっちかなんて言われたら俺は当然宗平を選ぶ。それは考えるまでも無いことで、マイマイも今までの話を聞いていたはずなのになんで今更そんなことを…。 「そりゃ…俺は宗平を選びますよ…。」 「なら裕大くんの過去について考えんのはもうやめなさい。」 「え…だってそれじゃ…。」 それでは…長岡に対してあんまりではないだろうか?俺によって過去を壊され、せっかく手に入れた復讐の機会も虚しく、相手が償うことを放棄するなんて…。 「裕大くんの目的はアンタを手に入れることなんでしょ?でも宗平くんだってアンタの全部が欲しいはずよ。ならどちらかを諦めるしかないじゃない。」 「だから…長岡には他の方法をって…。」 「説得しようとして失敗してんならもう無理でしょ。裕大くんだって『まだ自分に従う意思がある』っていうアンタの甘ちゃんな態度見て諦め付かない感じになってんじゃないの?でもアンタが自分や、ましてや宗平くんまで犠牲にしてそれに従う必要は無いでしょ。」 マイマイの言葉は強く…芯のある言葉のように語られる。 「でも…それじゃあ長岡は…。」 「アンタねぇ、どこでそんなに絆されたのか知らないけど宗平くんを傷付けるリスクを背負ってまで良い子ぶろうとすんのはやめな。」 棘のあるようなマイマイの言葉に「良い子ぶってなんて…。」と反発するが、マイマイは厳しい視線を緩めない。 「もう1度聞くわ。どっちを選ぶの?」

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