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4/26(日) from宗平

一昨日、俺らは付き合いだして3ヶ月を迎えた。 先週、先々週は土曜の部活終わりに春人が顔を出してくれたため短い時間を部室棟横で過ごしていたが、さすがに3ヶ月目という日までそれでは寂しいと…俺が感じて、今日は春人の部屋で時間を過ごすべく、家の前まで来た。 だが呼び鈴を押そうとしていた所、それより早く玄関扉が開いて春人が姿を現した。 「宗平…。」 「あれ。まだチャイム鳴らしてねぇけど…。」 少し息を上げながら俺の名前を呼ぶと春人は門の手前まで出てきて門を開けながら「来るの、部屋で待ちながら見てたから…。」と恥ずかしそうに答えた。 …これ、今日、イケる? っていやいやいや。 別に春人はそういうの考えて言ってるんじゃないかもしんねぇし。 春人は春休みの後半からやたらと積極的になった。 俺としてはいつがタイミングなのか最早分からなくなっていてひたすらに我慢していたが…、もう限界が近いかもしれない。 部活終わりにはキスしかしていなかったが、正直、あの時だって自分を抑えるのに必死で仕方なかった。 「そんなん言われたらここでキスしたくなる…。」 だが堪えきれずにそうボソリと言うと春人は顔を赤くして「部屋まで…我慢してくれ…。」と言って俯いた。 かわいい…。 くっそ。なんで春人の部屋は3階なんだよ。ていうか春人も部屋から見てたってことは俺の姿見つけて3階分階段を降りてきてくれたってことだろ?しかも春人の部屋角部屋でもねーから見通し良くねぇし…てことは俺の姿を見つけてから駆け下りてきてくれたんじゃねぇの?少し息上がってるように見えたのはそういうことなんじゃねぇの?違うの!? 「春人、好き。」 階段の途中で呟くように伝えると春人は焦ったように周りを確認して、誰も居ないことが分かるとホッと息を吐いて困ったように俺を見た。 もう、いちいちかわいすぎる。 キスしたい。キスしたい。キスしたい。キスしたい。キスしたい。キスしたい。 部屋に入るまでは春人の為にも平静を装っていたけれど、パタリと閉められたドアを確認すると同時に、春人の唇に貪りついた。 「んっ…ぁ…そうへぃ……。」 絡み合う舌の合間に甘く溶けそうな声で春人が俺の名前を呼ぶ。 その熱に浮かされたような声は凄く腰にクるものがあって、俺は意図せず自身のモノを持ち上げてしまい、俺と同じようなタイミングでそれに気付いた春人が顔を赤くした。 「あ、と。悪い。別にここで今すぐヤろうって気は無いから…。」 「だからちょっと落ち着くまで時間ちょうだい。」と続けようとした俺の言葉は「…え?…しねぇの…?」と聞いてきた春人の声に搔き消されて… 最後まで保っていたはずの理性も一緒にどこかに吹っ飛ばされていった。

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