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転校生 2
「なになに!?もしかして転校生???!!」
奏多の良く通る明るい声。
いつもの声の中から興奮の意が伝わってくる。
奏多の発言に周囲のざわめきが2倍増し。
収拾のつかないざわめきに八木先生が溜息を吐いた。
「奏多、ちゃんと座って。ホームルーム始まらないから」
見かねた暁は浮かれる奏多に着席を促す。
「あ、わりぃ」と奏多が席に着いたことでざわめきも静まっていき、改めて2人の影響力を実感した。
「んで最後にだけど。まーお察しの通り、転校生です。
…霜月、入ってこい」
「あ、はい」
連絡事項の後にお待ちかね。
先生に呼ばれた転校生が凛とした返事を響かせ教室に入ってくる。
夕日みたいなオレンジのふわふわ外ハネした髪の毛。
歩く度にハネた髪が揺れている。
正面を向いた瞳は深く澄んだ碧い目をしている。
吸い込まれそうな、この世ならざるモノのような瞳。
「すっげ、きれーな目……」
静かに響く奏多の呟く声。
ほかのクラスメイト達も同じことを思ったらしい。
わぁ、きれい。
外人?ハーフかな。
口々に漏れる称賛の声で教室が再びざわめきに充ちた。
「…ぁ、昨日の……!!」
そんなざわめきの中。
見覚えのある容姿に思わずガタッと席を立って指さしてしまった。
いきなり声を上げた僕に驚いて目をぱちくりさせる男の子。
けれど直ぐに「また会ったね」と笑ってくれる。
ニッコリ笑うと顔を見せる特徴的な八重歯。細まる瞳。
昨日たまたま神社で会ったそのままの彼が今、
クラスメイトとして自分の目の前に居る。
そんな奇跡みたいな出来事に
また会えるなんて、すごい!と胸が高鳴った。
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