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5-定時連絡
「なー、三鷹ー、昼飯行こうぜ」
「あ、すみません。今日俺弁当持ってきてるんで」
「そっかー、じゃ今度な」
どうもお久しぶりです。三鷹由紀です。
お昼ご飯食べながらで失礼します。
え、あ、今日の弁当は、炒飯と焼売とアスパラのベーコン巻きとブロッコリーです。
ええ、料理は趣味なのですが、弁当は実益も兼ねています。
なにせ給料が安くて……。
いえ、ブラックというわけではないです。定時に帰らせてくれるし、休みも取りやすいし……。
ただ、もうちょっとお金が欲しいです。
ゼロほどでなくていいので、もう少し……。
そうなんです、あの見た目・性格なのに、ゼロは意外と高給取りなんです。
ああ、なんだかゼロのことを思い出したら腹が立ってきました。
あいつ、昔っからバカで……。
あ、ちょうどいいところにメッセージが来ました。
零>>『ゆっきりーん』
由紀>『今すぐ焼きそばパン買ってきなさい』
零>>『買うのはいいけど、ゆっきーのとこ遠いから届けるの無理』
零>>『てかどしたのゆっきー』
零>>『おこ?』
由紀>『八つ当たりです』
零>>『えー』
零>>『いいお話聞かせてあげるから機嫌直して?』
由紀>『なんですか』
まあ……だいたい想像つきますけど。
零>>『土曜に槙野さんとデートしてきましたぁ!』
由紀>『内訳は』
零>>『槙野さんに膝枕で寝てもらって、プリンあーんして、夕陽を見ながら手を繋ぎました!!』
零>>『しかも槙野さんの方から手を繋いでくれたと言っても過言ではない』
零>>『ごめんやっぱ過言』
由紀>『どっちでもいいですけど』
由紀>『進捗が!!』
由紀>『遅い!!』
由紀>『帰りにラブホで休憩してきなさい!!』
零>>『ゆっきー過激~』
由紀>『そろそろそれくらいしないと危ないんじゃないですか?』
零>>『ん?』
由紀>『ゼロの話聞いてると槙野さんって結構ハイスペックなんでしょう?ちょっと愛想悪いだけで』
零>>『結構じゃないわよ、かなりハイスペよ!』
由紀>『しかもノンケでしょう?女性に横からかっさらわれてもおかしくないんじゃないですか?』
零>>『う、それがさぁ……聞いちゃったんだよね……深夜の給湯室で女性に告られてるの。槙野さん断ってたけど』
由紀>『ほら。知りませんよ、ぐずぐずしてて槙野さんが他の人と仲良くなっちゃっても』
零>>『や、やめてよ脅すの』
零>>『大丈夫だもん。槙野さんも俺のこと結構好きでいてくれてる……はず』
由紀>『根拠は?』
零>>『最近槙野さんの笑顔を見ることが明らかに増えてきた』
由紀>『甘い!!』
由紀>『ゼロが笑顔を見てるということは、周囲の女性も見てるということ!』
由紀>『槙野さんにフラれても、俺に泣きつかないでくださいね』
零>>『フラれないもん!』
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