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8-わんこ卒業(7)
「ぁあ、は、あっ」
開いた喉から勝手に声が押し出される。
神崎が腰を進め、さっき指で触られた敏感な箇所を抉っていった。
目の前がフラッシュを焚いたように点滅したかと思っている間に、まだ指が触れていないほど奥にまで入ってきた。
肉壁が、神崎に押し退けられて場所をあける。
「あとちょっと。1/3くらい」
神崎のが奥に入っていくのが分かる。
苦しい。苦しいが、神崎と一つになれる喜びの方が勝る。
やがて神崎と肌がぴったり密着した。全部、入った。
「ん……きつ……」
神崎がうっとりとこぼす。
俺は神崎に両手をのばし、神崎は俺をしっかりと抱きしめる。
今、確かに幸せを感じている。よほど俺は神崎にやられているらしい。
じっとしていると、俺の中が神崎の形に合わせて馴染んでいくような感覚があった。
「そろそろ動いてもいい?」
俺は頷いた。
神崎は抜けるぎりぎりまで大きなストロークで数回動くと、さっきの浅いところ、――おそらくそこが前立腺というところなのだろう――を、抉るように細かく動く。
「あっ、ぅあっ、はっ、くそっ!神崎!そこはっ」
「ふふ。気持ちいいでしょ?槙野さん、さっきよりエロい顔してる」
抑制が効かない。声は勝手に出るし、勃ち上がった俺自身はたらたらとだらしなく透明なものを垂れ流している。
楽しそうな神崎の言うとおり、気持ちはいいのだが、俺には度が過ぎる。
「っ!、いゃだっ、ぁ、あっ!」
ちかちかっと目の前がフラッシュを焚いたように白くなったかと思うと、イった。
姿勢のせいで、体液が顔にまで飛んでくる。
「ぅっ、ん、ぁあ――あは、槙野さん気持ちよすぎるよ。中がすごいうねってる」
神崎が苦しげに笑うと、片手を俺の顔にのばし、跳ねかかった精液を指先ですくいとった。
「槙野さんのエロい顔まだ見てたいけど、俺もイっちゃいそうだから、もっと奥にするね」
そう言うと、俺の腰を両手で掴んで勢いよく奥を突いた。
「!っん」
勢いに驚いて思わず声が出たが、最奥を神崎のに突かれるのは、前立腺を弄られるよりも切なくて、キモチイイ。
神崎は小刻みに動いて、とんとんとんと奥を刺激する。
俺の開きっぱなしの口から、神崎の動きに合わせて甘ったるい吐息が漏れる。
気持ちよさに我を忘れそうで怖くなる。
「神崎、ゆっくり、が、いい」
「そう?」
前立腺をかすめるくらいまで抜いて、ずずずっと奥まで入る。
俺の中が、神崎の動きに合わせて抱きしめるように収縮している。
途中はゆっくり、でも奥を突くときは強烈で、喘ぎ声が出そうになる。
声をこらえて神崎の顔を見上げると、余裕のない顔をしていた。
だんだんリズムが速くなっていく。
「っ――はっ、あ、イキそ。ごめん、速くして、いい?」
神崎が荒い息の合間にそう言って、強く腰を打ちつけた。
「ぅんっ」
返事だか喘ぎ声だか分からない声が俺の口から弾け飛ぶ。
勢いよく奥を突かれる度に腹の底が熱く疼き滾る。
「~~~~!」
再び俺が吐精して、その後数回大きく腰を打ちつけて、神崎もイった。
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