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【番外】思い出ショウタイム(5)
パジャマごと下着を脱がすと、勃ち上がったそれが顔を出した。
槙野さんのは色が薄くて、無駄に大きくなくて、グロテスクというには程遠く、むしろ美しい。
ほのかに赤らんだ先端を口に含む。
「ふ、ぁっ」
槙野さんの声を直接聞きたくて、掛け布団を蹴飛ばした。
せっかく槙野さんが暖めてくれてたのにごめんなさいだけど、暑くなってきちゃったしね。
今度は代わりに俺が槙野さんを暖めてあげるし。
先端を口の中で弄びながら、根本から竿を手でさすりあげる。
「くッ」
口の中で、カリ、括れ、鈴口を舌で隅々まで舐めながら、手の動きをきつく、速くする。
「あは、神崎、やめっ」
やめません。槙野さんがイクまでやめません。
竿をさする時に、裏筋を指でなぞるのを追加する。
「イクからっ、おい、やめろって」
槙野さんの声に余裕がない。
先端を強く吸い上げると、槙野さんの腰がひくひくっと痙攣しかけた。とっさに俺は口を離してさすっていた手で精液を受け止める。
「っは、ぁ」
ウェットティッシュで手を拭いて、ぐったりした槙野さんを抱きしめる。
「いっぱい出てましたよ」
耳元で囁いたら、耳を噛まれた。もちろん優しく。
「おい!なんでそういうこと言うんだよ!」
「槙野さんが怒るところを見たいからです」
「さんざん見てるだろ」
「もっと。槙野さんが睨むのセクシーだから」
「……はあ。そう言われると怒る気力もなくなるな」
「あ、その顔も好きです。アンニュイな感じでそそる」
「結局何でもいいんじゃないか」
「俺は槙野さんならどんな顔でも好きです」
「俺も神崎ならどんな顔でも好きだよ」
にやりと笑って槙野さんが反撃してきた。
一瞬遅れて俺の顔が真っ赤になるのが分かった。
「う……ずるい。不意打ちずるい」
「そうか?……ふふ。赤くなってる」
火傷しそうな俺の頬に、槙野さんがキスをする。
ああもう。なんで俺なんかをこんなに甘やかすの槙野さん。
俺はもう槙野さんの目を見てられなくなって、シーツに顔を埋めた。
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