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【番外】思い出ショウタイム(7)

煽るように、後孔の縁をローションの残った指でなぞる。 「ん、ふ、ぁ」 もどかしげな槙野さんの愛しい声。ほんとは嘘とかどうでもよくて、はやく槙野さんをとろとろにしたい。 でも今は我慢。 我慢だ俺。我慢。……。 ……あー……ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ、先っちょだけ入れちゃおうかな……。 「ふふ、槙野さんの可愛いお口がひくひくしてる。そんなに欲しい?」 「……ぅ、う、欲しい。寄越せ」 「じゃあほんとのこと教えてください」 俺は槙野さんに覆い被さると耳元で囁いた。 ちょうど槙野さんの後ろに俺自身の先端が当たるようにして。 ふふ。 腰を揺らすと、ちゅ、ちゅっ、てキスしてるみたい。 「ほんとのこと、て何だよ?」 わかってるくせに。 「俺がいない間、槙野さん、一人でえっちなことしてたでしょ」 先端が中に入るように腰を大きく揺らす。ディープキスだね。 くちくちとやらしい音がする。 「どっちでも、いいだろっ」 お、開き直られちゃった。 「全っ然よくないです。槙野さんに一人でさせたなんて、申し訳なくて、俺」 「…………だって、神崎帰ってこないじゃないか」 「ごめんなさいです」 「神崎にされるのに慣れちまったんだ、俺だって寂しくなるよ」 「した?」 「……ん。昨日。でも、自分で後ろじゃイけなかった」 そう赤い顔で告白する槙野さんが、どうしようもなく愛しくて背後から思い切り抱きしめた。 勢いで、俺自身が槙野さんの中に根本までずっぷし刺さる。 「ん、ぁ、ぅ」 槙野さんのシーツの上を泳いでいた方の手が溺れてシーツにすがりつく。

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