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【番外】甘えホーダイ月額キス31回(9)
ふぅっ、んく、ちゅ、は、ぁっ。
しばらく夢中で舐め合ってた。
もう、どっちが喘いだとか、感じて大きくなっただとか、分からない。
ただただ相手を気持ちよくしたいという一心で、舌を、口を動かしてた。
だって、自分が気持ちいいんだもん。槙野さんにも同じくらい、いや、俺以上に気持ちよくなってもらいたいじゃん。
でも、槙野さんも同じこと考えてるみたいで、快感がインフレしてる。
もう俺、かなり必死で射精しそうなの我慢してる。
槙野さんが早くイってくれないと、上りつめた快楽が溢れてしまいそう。
お互いソレが、満足に根元までしっかり咥えるには足りないくらい、ほんのちょっとだけ遠いのも、悦楽を後押ししてる。
片方が身を乗り出したら、もう片方の口許からソレが離れちゃうからちょっと後退する。
そんな微細でもどかしい行きつ戻りつを繰り返して、ちょうどいい、気持ちいい位置を探してる。
「か、んざき……戻れよ……」
「……やだ……っ」
なにがなんでも、俺は槙野さんを気持ちよくしたいの。
もう先走り派手に溢れてるんだろうなと思いつつ、俺は手を伸ばしてベッドサイドからピンクのボトルを取り出した。
これが何かって? 決まってるじゃんこのシチュエーションで。
適量を指に纏わせて、まだ固い槙野さんの蕾を愛撫する。
「ん、ぃっ」
槙野さんが思わずわずかにのけ反って、俺を止めようと手を伸ばしてくる。
もちろん届きやしないから、構わず指先で蕾を緩めこじ開ける。
「おいっ! それはズルい……っく」
頑固な本体とは違って、それは愛撫するほど柔らかくなって体を開いてくれる。
縁を幾重にもなぞって、緩んだところに指先とローションを馴染ませて、次第に上ずってくる槙野さんの声を聞く。
「ぅ、あ、っ……」
「槙野さん。気持ちいい? ここでしょ?」
中に差し込んだ指で、幾度とない夜に慣らしたしこりを引っ掻くように刺激する。
「んんっ」
腰が引き攣れる。
チキンレースは引き分けだ。
次は、槙野さんを気持ちよくする番だ。
俺の得意分野。
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