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【番外】甘えホーダイ月額キス31回(10)
「ぁ、あ、やめなっ、イっ……!」
柔らかなベッドに押し付けられた体をひくつかせて、槙野さんがその茶色の瞳で俺に懇願する。
にもかかわらず、感情が高まったその体からまたあっさりと手を離した俺を、槙野さんがちらっと睨んだ。
「なに? 槙野さん。どうかした?」
睨んだ視線を捕まえて俺が素知らぬ顔で聞くと、槙野さんは言葉を濁した。
「べ、つに……何も」
槙野さんは額に艶やかな黒髪がひとすじ貼りつくくらい、汗を浮かべてる。
俺はさっきから、槙野さんの気持ちいいところを愛撫しては、イく寸前でやめるのを繰り返してる。
ふふ。俺が目を逸らした隙に、槙野さんがまた俺を睨んでるね。
槙野さんは、以前に比べて快感に素直になってくれてると思う。
気持ちイイ時はちゃんとそう言ってくれるし、もっと気持ちよくなりたくなったら、照れて目を逸らしながらだけど、もっとしてっておねだりしてくれる。
ん、あーでも、さっき俺がおねだりリスト2.0の話をした時、素直じゃなかったね。
際どい所にキスされるのまんざらでもないくせに、真っ赤な顔で断ってた。
どうしようかな、しちゃおうかな、キス。
絶対槙野さんを気持ちよくさせられる自信はあるんだよね。
だって俺が大好きな槙野さんのことだもん。気持ちイイトコロも、舐められたいトコロも、齧られたいトコロも、大体知ってる。
おねだりの仕方も。
「ねぇ槙野さん。キスしたいからうつ伏せになってよ」
「え? なんでうつ伏せなんだ?」
「いいから。俺、槙野さんのことを気持ちよくさせたいの。お願い」
大好きですって気持ちで柔らかく微笑みかけながら、槙野さんにお願いした。
「……ん」
ちょっと顔を赤くしてる。
俺が槙野さんのこと大好きなのが伝わったのかな?
それとも、俺が何するのか分かっちゃったのかな?
前者だといいな。それか両方。
黙ってうつ伏せになってくれた槙野さん。
上に覆いかぶさるようにして、首筋にキスを落とす。そして、ゆっくりとそのキスを下に下ろしていく。
少しずつ槙野さんが緊張で硬くなっていくのが分かった。ふふ。腰にキスしたら、微かにびくりと跳ねあがったのも。
「槙野さん。お尻上げて?」
手を添えながらお願いしたら、ためらいながらも聞き入れてくれた。
まっしろで、きゅっと引き締まった健康的なお尻。
ほっぺたに、ちゅっと口づけした。
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