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第6話 愛する時間

スッキリ眠って…朝早く目が醒めた康太は、ベッドから降りた 寝込みを襲って…怒らせたから…もう寝込みは襲わないと決めていた 本当は…榊原に触りたかった… 触って…キスして…見ていたかった でも…縛って怒らせた日の…榊原の顔が…怖くて… あんな瞳で見られたら泣きたくなるから… リビングに行って録画していた競馬の放送をチェックしていた 前のめりにテレビ画面の馬の走りをチェックする かなり集中して見ていたから、横に榊原が座っていて…康太は驚いた 「横を見たらいないから…探しに来ました」 「伊織…寝てれば良いのに。」 榊原は康太を抱き寄せ 「君が側にいないのに…眠れません…」 と囁いた 「伊織…側にいれば触りたくなる… 寝込みは襲わないと決めたからな…起きてきた」 康太は榊原から離れ…テレビ画面を見て言った 榊原はテレビの電源を落とすと…康太を抱き上げ…寝室へ向かった ベットの上に康太を下ろすと…寝室の鍵をかけた 「寝込みを襲うなと…言った事はないですよ…」 「でもな‥伊織に嫌われる事はしたくねぇんだよ!」 「何故?僕は触るな…と、言ってませんよ?」 「伊織……」 康太は震えていた… 「康太…僕は康太を怖がらせてしまいましたか?」 康太は首をふった 「朝…目が醒めて…伊織を見てたら…触りたくなる… でも…あの朝…伊織を縛った朝…もう寝込みは襲わないと…約束した…だから…触らない… でも起こしてしまうなら…良い子に寝てるから…」 「寝込みは襲って良いと言ったでしょ?」 「無理させると…また伊織は倒れる…」 榊原は、今にも張り裂けそうな康太の胸のうちに触れ…抱き締めた そして康太の手を取り…顔に触らせた 「触って…康太。 僕の全部は…康太のモノですよ。」 「伊織…怒らない?」 「怒りませんよ。触って康太…」 榊原の、服の中へ手を取り触らせる… 「康太が触れるだけで…凄い事になるんですよ…ココが……触って…」 康太の手を取り、下半身に導く そこは熱く…堅く…下着の中で窮屈そうにしていた それに触ると…康太の中が…蠢き出す… 康太は手を引っ込めようとしたか、榊原は康太の手を離さなかった 「触りたい?康太…」 触りたくて仕方がなかった… 愛する榊原ならずっと触っていたかった… 「触りたい…ずっと伊織に触っていたい… 目が醒めて…伊織の姿を見てたら…我慢出来なくなる…でも我慢出来るよオレ…我慢する…」 「本当に?」 榊原は下着を脱ぎ散らすと…康太に直に触らせた 康太は欲しくて体を捩った… 「康太…」 耳元で呼ぶと…欲情した瞳が…榊原を見る 「伊織…」 康太の瞳から涙が流れた… 榊原は康太を抱き締め足を絡めた そして息もつかない接吻で口腔を犯す… 「伊織…欲しい…触りたい… 伊織に触らせてぇ…お願い…」 「だから、触って良いと言ったでしょ? 触って…君のですよ…総て…。」 康太は榊原の性器に手を伸ばした あまりの熱さに…榊原を見た… 「舐めて…良い…?」 「君の好きにして良いですよ…」 康太は火傷しそうに熱い…榊原の性器に唇を寄せた そしてペロリと舐めた… 舐めたら…もう止まらなかった… 触って…舐めて… 口で…手で…榊原に触れたくなる… 榊原も手を伸ばし…康太に触れた… 後は…熱が引くまで…互いを貪るしかなかった… 「君の中へ…入りたい…ねっ康太…1つに…」 榊原は康太の体を持ち上げると…康太の襞がヒクヒクと蠢いていた 指を差し込むと…中へ中へと飲み込み…誘う 中を掻き回すと…康太の腰が揺れた 枕元からローションを取り出すと、康太の蕾の中へ垂らした… ぴちゃ…と淫猥な音を立てて、蕾はその時を待っていた 「伊織…入れてぇ…」 堪らず康太はねだった 康太の足を肩にかけると穴目掛けて…榊原は腰を進めた 康太の小さな穴が…榊原の性器を飲み込み…開く 「今度、康太の中へ入る場所をビデオで撮ってあげます… 美味しそうに…僕のモノを食べる…康太の蕾を撮って上げます…」 榊原は、康太の中へ…全部埋め込むと…康太の耳元で囁いた 「僕のモノを美味しく食べる康太の蕾を…君にも見せてあげます…」 激しく腰を揺すりながら…目は…結合部分から離さない… 康太は腕を伸ばし…榊原を求める 「伊織…抱き締めて…」 康太にねだられたら…聞かない訳にはいかない 榊原は、グイッと腰を進めた康太を抱き寄せた 「ぁぁっ…伊織…イッちゃう…」 榊原もあまり持ちそうになかった 「康太…一緒に…」 榊原は腰を揺すった…康太の性器を腹で擦りあげ…二人は隙間もないくらいに抱き合った 「ぁぁ…伊織!……」 康太は…榊原の腹の上で…精液を吐き出した… 榊原は康太の中へ…精液を吹上げ巻き散らかした 康太の中が…榊原の精液で濡れ…歓喜する この体は…榊原伊織の為にあるのだから… 愛する男は…好きな時に…好きなだけ… 触って良い…と言った 離れて我慢する位なら…離れずに触っていて…と、優しく…康太を唆す 愛が止まらない…溢れすぎて……好きすぎて…… 康太は全身で…細胞で…榊原を、味わい… 隙間もなく抱き合った… 康太は…愛する男の総てありたい……と、願った 榊原は康太を抱き上げ…浴室へ連れてった 浴室の床に下ろすと…シャワーを出した シャワーを出したまま、康太を膝の上に乗せると、器用に康太の中から精液を掻き出した 「無理させた?」 榊原が聞くと、康太は首をふった 「伊織に触ったら…止まらねぇから…」 仕方ない…と康太は笑った 「伊織、無理してない?」 康太は榊原の体が心配だった…なんせ目の前で倒れられたのだから… 「無理してなんかいませんよ…」 榊原は膝の上の康太にキスした 榊原に体を洗ってもらい、髪を乾かしてもらい、学校の制服を着る 榊原の動きには無駄はなく…康太は成すが儘だった 康太は時間割りして、鞄を持つとリビングのソファーに座った そして携帯を見ていた 朝の榊原は忙しいのだ… 洗濯に、掃除、合間を縫って食事に行き… そしてまた掃除…綺麗好きで、几帳面な性格は…一緒に暮らして初めて知った事だった 洗濯機を回すと、榊原も制服を着て、康太と1階へ降り、朝食を取る キッチンに行くと、まだ早く、玲香しかいなかった 「母ちゃん、おはよ」 康太が元気に言うと玲香は笑顔で「おはよ」と返した 「早いのぅ」玲香の言葉に康太は苦笑する だって…もっと早い時間に…していた事は… 「夕べ、疲れて夕飯食ってねぇんだよ しかも昼食は吐いちまったしな 昨日は一日かかって疲れたし…死人はでるしで…夕飯も食えなかったかんな」 康太は凄いことをサラッと言った 玲香はギョッと、康太を見た そして康太と榊原の前に朝食を置いた 「総理の側近の急死…あの場におったのか? ならば総理は側近に…呪詛をかけられておったのか…」 勘の良い母は、呪術師 弥勒院が出て来ていた事実を垣間見る 康太はそれには答えず 「これでやっと学園生活が送れるってもんだな 悠太の為に贈る合同桜林祭に入れる」 と嬉しそうに呟いた 榊原は昨夜もらった兵藤のお金を玲香に渡した 玲香は榊原を、凝視した 「これは何のつもりじゃ?」 「昨夜、兵藤からもらいました。 このお金で僕の両親を呼んで、新居祝いをして下さいませんか?」 「新居祝いは近いうちに開くつもりじゃ 榊原のご両親の気持ちの想いの籠った部屋だからな 蔑ろにはせんよ。 だからその封筒は引っ込められよ」 「康太…」 榊原は康太に甘えるように助けを求めた 愛しい男の情けない位困った顔に、康太は応えて、守ってやる 「母ちゃん、伊織は兵藤から金を渡されて使い道に困っているんだよ だからそれも使って清四郎さん達を呼んで、新居祝いをして欲しいと謂う事だ。 でないと、伊織はその金を見詰めて…困って考えすぎちまう! 頼む母ちゃん。伊織は考えすぎてまた倒れたら…オレは死にたくなる…」 康太にそう言われたら…受け取らぬ訳にはいかない 「伊織…今回だけだぞ…」 玲香は封筒を受け取った 「その金は弥勒に差し出した金だ だが弥勒はもうオレが金を払ったら、受け取らなかった だからそれをオレが倒れて吐いたから…伊織の労力代として貴史が渡したものだ… 伊織にしたら恋敵だかんな…解ってくれ母ちゃん…」 兵藤貴史が、今も康太への想いを遺している事を…玲香も勘づいていた 兵藤だけに非ず 康太を求める人間は多い だが康太の選んだ人間は…榊原伊織 誰よりもストイックにたち振る舞う姿に…康太の瞳は釘付けになるのを玲香は知っていた そして所有権を決めたなら…その人しか愛さない真贋の気質も… 榊原には兵藤の想いが解るのだ… だからおいそれとは自分で使えは出来ないのだろう… 「伊織…すまぬな…お主の気持ちは解った この金は新居祝いに使う だが次はないぞ。解ったな?」 玲香は榊原に遠慮は抜きで、我が子として接して行こうと決めていた それが榊原をこの家に住まわせてくれる榊原の両親への想いに応える、唯一のお返しだと…決めていた 榊原は玲香に頭を下げた 「兵藤の想いが解るので…僕には使えません…。 かと言って…返しても受け取ってはくれないでしょう…。 悩み過ぎて…康太を抱けなくなるので…それはお願いします…」 榊原の言い分に玲香は笑った 「その所為で夫婦生活の危機なんだぜ!母ちゃん」 康太も調子に乗って言う 「嘘をつくではないわ お前らは朝早くから円満な事しておったのだろ?」 康太の真新しい紅い跡に…玲香は揶揄する 食卓に楽しそうな笑い声が響き、起きてきた家族や一生達は嬉しくなった 瑛太は座る康太の頭を撫で、頬にキスした 「今日は顔色も良いし…朝から凄くないか…」 首のキスマークを見て…瑛太は呟く 「夫婦円満だ。」 康太は笑った 瑛太は食卓に着くと、朝食を食べた どんより疲れて力哉が食卓に着くと…康太は声をかけた 「力哉…?どうした?」 康太が声をかけると…力哉は疲れた目で康太を見た 「弥勒をお送りしましたら…家に上がって茶を飲んで行けと誘われたんですよ… それで少しだけ家に上がったのですが… 僕に…康太の気が着いてるとかで…熱烈歓迎されて…… 僕に抱き着いて…事もあろか…始めてしまうんですよ! 信じられない…僕は逃げて帰ってきました!」 力哉の言葉に…康太は苦笑した 「力哉…許せ…。 お前に着いてるオレの気で…澄香は欲情したのだろ… 弥勒もオレと一日いて…我慢の限界だった… もう彼処に一人では行かさねぇから…許せ…」 康太の言葉に…家族は…弥勒と澄香の想いを知らされる 一生は「康太の臭いでイケる人達だもんな… 力哉…康太の秘書でいると言う事は…康太を熱烈に愛する人間も…見なきゃいけねぇんだよ…耐えろ…康太はモテるんだ…」 と、現実を教えてやる 力哉は「驚きましたが…大丈夫です。」と、自分を建て直していた 「弥勒も紫雲も…伊織とのエッチを覗きに来やがる…。 自分の嫁の裸でも見てろ!って言ってやりたいが…無駄だから言わない」 康太が言うと、聡一郎は「賢明ですね」と、沢庵をポリポリ食べて言った 隼人が「康太はモテるのだ オレ様も康太の臭いで眠くなるのだ… 康太に抱き締められると眠くて堪らないのだ…」と性欲の何も感じられない発言に全員笑った 朝食を終え、食洗機に食器を入れ学校に行く支度をする 康太の日常がやっと戻ってきた 辛くて…死にたくなった日もある… 榊原をなくしたくなくて… 泣いた日も… 二人で乗りきった…日々があるから 今こうして…一緒にいられる 力哉の車を待つ康太の後から、榊原は康太の腰を抱き寄せた 自分の体に回される腕の存在に… 康太は満たされる 榊原伊織が側にいるだけで 幸せになれる 康太は榊原の腕に頬を擦り寄せた そして見上げると、愛の詰まった榊原の瞳に出逢う 康太は榊原を、見詰め笑った 取り戻した日常は…愛に溢れていた

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