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【15】-4

 指で唇に触れられ、今度は心臓が飛び出しそうになった。 「や……」  口を開けられて、何かを放り込まれる。 「とりあえず、これで少しはしのげるかな」  舌に触れたそれは甘かった。周防は丸い飴玉を玲の口にぽんと放り込んだのだった。

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