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【17】-5
「ほかの……?」
さっきから、何を言っているのだろう。好きでもない相手を抱くのがそんなに嫌なら、はっきりそう言えばいいのに……。
「もう、ごちゃごちゃ言ってないで、やるならやれよ!」
自棄になって叫んだ。
周防の顔に剣呑な表情が浮かぶ。
「だったら、そうさせてもらう」
あっと叫ぶ間に身体をうつ伏せにされた。下着を下ろされ、尻の間 に指を這わされる。
「あ、やだ……っ」
「やれと言ったのは、玲だ」
「や、や……っ、あ……っ」
硬い窄まりを抉くじられ、腰が逃げる。
「やだ。あ……」
怖い……。玲の目から再び涙が溢れる。
人さし指一本さえのみ込めない孔に、周防が怪訝な声を上げた。
「なんなんだ、ここは……」
ひっく、としゃくりあげる。
「篠田は、きみを愛していないのか」
「拓馬……? 拓馬が、なんなんだよぅ……」
尻を出して半べそになる玲を、周防が困惑の表情で見下ろした。
「あの男と、最後に寝たのはいつだ」
「あの男?」
「篠田」
「なんで、拓馬と……。へんなこと、言うなよ」
さっきから、何をおかしなことを言っているのだ。こっそりパンツを引き上げながら、玲は周防を睨んだ。
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