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【25】-7
「紳士じゃなくて……、いい」
「玲……」
段階など踏まなくていい。
だって、と思う。玲も、ずっとこうなりたかったのだ。
たった十歳で魂の片割れに出会ってしまった玲は、好きで好きで仕方のない相手とどんなふうに結び付けばいいのかわからなかった。
ただ、そばにいたくて、離れたくなくて、それが叶わないとわかっていても、ずっと一緒にいたかった。
一つになりたかった。
「俺、トモのものに、なりたい」
誰かに何か言われても、人にどう思われても構わない。
だが、周防はかすかに顔をしかめる。
「玲、そんなことを言うと……」
「して……、トモのに……」
「玲……」
ため息が落とされ、それから、ぎゅっと上から体重をかけるようにして抱きしめられた。
周防の重みが嬉しい。
「トモ……」
背中に腕を回すと、深い口づけを与えられた。胸の突起や身体中への愛撫に、とぎれとぎれの声を上げる。トモ、と周防の名を呼ぶことしかできなくなる。
玲の上で動くうちに、周防の腰からタオルが滑り落ちた。すでにあらわになっていた玲の中心に、芯を持った勇ましい猛りが触れる。
「は、あ……っ」
「玲……」
強く押し当てられ、熱同士が絡み合った。
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