143 / 191
【25】-12
「玲……?」
「トモ……」
腕を伸ばすと周防の身体が覆いかぶさってきた。キスをして強く舌を絡める。
腰の動きが大きくなり、玲の息が乱れる。
「あ、あ……っ」
「玲、玲……」
痛みを忘れるほど愉悦が深くなる頃、周防は一際大きく玲の中を前後し始めた。広げた両足を掴み、深い場所まで楔を打ち付ける。
悲鳴のような嬌声を玲が上げる中、熱い息を吐き、官能に眇めた黒い瞳を宙に向け、髪を乱して激しく突き続けた。
強い活塞を何度か繰り返し、一度大きく腰を引いた後、玲の全てを貫くように最も深い場所まで一気に突き上げる。
「あ、あ、あ、ああ……っ」
周防の動きが止まり、身体の奥で温かいものが弾ける。薄い膜の中に注がれる白濁の迸りを感じながら、一瞬、意識が遠のいた。
長い指で包まれた玲の中心から、熱いものが溢れる。深い安堵と幸福の中で、玲も至福の時を迎えていた。
やがて周防の身体がドサリと落ちてきて、その重みを愛しく受け止めた。
「玲……」
荒い呼吸の合間に、周防が玲の名を呼んだ。
「トモ……」
愛しい名を囁き返して小さなキスを交わす。
互いの存在を確かめるようにそのまましばらく抱き合っていた。
ともだちにシェアしよう!