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【26】-3
男のポケットから飛び出したジャックナイフの柄の赤。
周防の赤い血。
玲を抱いている男の背中をぎゅっと抱きしめる。
「トモ……」
ぴたりと肌を重ねて抱き合い、腰だけを揺らしていた。抽挿を繰り返しながら、周防は何度も玲にキスをした。
「ん……、あ……」
「気持ち、いい?」
「ん……、うん。いい……」
ああ、と熱い息を吐き、拳を口元に当てる。目を閉じて周防の動きを味わう。深く突かれる度に、あ、あ、あ、と甘い喘ぎが玲の口から零れ落ちた。
好きで好きで仕方なかった人が自分の中にいる。命の楔を玲に突き立てている。裡筒を擦られる感覚に満ち足りた思いが重なり、官能の花が開く。次から次へと命の花が咲きほこる。
「あ、あ、ああ……っ」
覚えたばかりの蜜の味。甘い誘惑の中に堕ちて溺れて、玲自身が花になって、固い蕾を開く。
「トモ……、あ、ああ……、トモ……」
「玲……」
きつく抱き合ったまま二度目の頂点を極める。
瞼の裏に広がる深い緑の森。
その上を二頭の青い蝶が光を目指して渡っていった。
再び周防に抱き上げられて浴室に向かい、身体と髪を洗われた。湯を流す度に首筋や鎖骨を唇で吸われる。胸を吸われると、たまらず声が出てしまう。
「や……」
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