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【29】-8

「玲、可愛いよ。ほら……」   腰を使って大きく突かれると、玲のものがぐっと硬くなった。腹に着くほど張り詰め、硬い芯を持ったまま揺れていた。 「あ、あ、あ、あ……」  下から突き上げられ、腰が跳ねる。深い場所まで一気に突かれて、愉悦が全身を駆け抜けた。  両手で自分の脚を持たされ、周防の右手で雄芯を包まれる。左手で胸を捏ねるように刺激される。そうしながら、いっそう強く突き上げられた。 「ああ、あ……っ」  玲の陽徳を輪にした指で強く擦り上げながら、周防が玲の身体の奥を濡らした。  玲の中心から白濁が迸る。  「あ、は……」  息を乱しながらも、満ち足りた気分を味わう。同じように荒い息を書きながら、周防が玲を背中からきつく抱きしめた。 「玲……」  髪に鼻を埋めて「好きだよ」と囁く。 「俺も、好き。トモ……」  身体をよじってキスを求める。周防が応えて唇が重なった。  三度目は互いの顔を見ながら交わった。何度でも、いくらでも、抱きっていたかった。  大人が三、四人ほど入れる浴槽に薔薇の花びらがたくさん浮かんでいる。白い入浴剤の中に散る赤い花びらはとてもロマンチックだ。 「トモって、こういうの好きそう」 「うん?」 「花とか、浮かべるの……」

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