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王子様も眠れない(4)

「ああ、あ……、トモ、ああ……っ」  何度か突いて玲を鳴かせてから、一度抜いて身体をうつ伏せにさせた。  腰を上げさせ、ゆっくりと先端を埋め込んで、徐々に速度を上げてゆく。 「あ、あ……、トモ……」  玲の中心が揺れた。それを指で包み、もう一方の手で胸を刺激しながら腰を打ち付けた。 「あ、あ、あ、あ……」 「玲……、玲……っ」  ああ、とひときわ高い嬌声を上げた玲の中に、放つ。大きく突き上げた奥襞深くに熱い飛沫を注いだ。 「ん……、あ……」  周防の子種を受けとめて、玲が小さく震える。  周防が握り締めた竿がびくりとわななく。指の間に白い体液が溢れた。あ、と小さく鳴く声が愛しい。  背中から覆いかぶさるように愛しい身体を抱きしめ、息を整えながら、ああ、と呻いた。  玲の首筋に鼻を埋め、小声で謝る。 「すまない、玲……」 「え、何が……?」  玲が首を捻って振り返ろうとする。 「明日は、まだ仕事があるだろう」 「あ。うん……」  大丈夫だよ、と玲も小声で囁く。 「俺が、してほしかったんだもん。……ちゃんと、頑張る」 「……そうか」  仕事を辞めてほしいとは言わない。  そう周防は心に決めていた。  周防のものになり、周防も玲のものになった今も、玲は少しも変わらないからだ。

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