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モテ期到来 3
体を起こしながら振り返ると唇を塞がれ、ほとんど抱きかかえるようにしてベッドに押し倒された。
「ま、待ってケーキは⁉︎」
慌てていると「僕が食べさせてあげる」とケーキの乗ったローテーブルごとベッドサイドに引き寄せてフォークと一緒に持ってきた大きめのスプーンを手に取りケーキをすくった。
「千秋、口あけて」
口に入れるとカカオの風味とチョコレートの甘さが口いっぱいに広がる。
「おいしい?」
「うん、すごくうまい!」
「よかった」
修平は目を細めるとチュッとリップ音を響かせながら軽いキスをして、また同じようにスプーンでケーキをすくっては俺に食べさせるのを続けた。しかも食べさせるごとに必ずキスをして、そのキスは回を追うごとに濃厚なものになってくる。
何度目かのキスが終わると修平が愉しそうに笑った。
「ふふ、千秋とのキス、チョコレートの味がする」
「だってチョコケーキ食ってんだもん」
不機嫌そうに眉をひそめる俺に、修平はまた顔を近づけて俺の唇を軽く食むと少し開いた隙間から舌を差し込んできた。
角度を変えながら口腔内を舐め回す舌に俺のが捕われると、感じやすい先端部分を舐めまわされる。
「んっ、ん……」
思わずびくんと跳ねた腰を強く抱かれ、吸ってとりこまれた舌に歯をたてられ、根元からしごくようにされたあと末端をきゅっと噛まれた。
そしてキスをしながら修平の手が俺の制服のシャツをたくしあげ肌を這う。
「しゅ、へ……待って、ケーキ……」
まだ食べかけだったのにと言おうとするもその言葉ごと修平に飲み込まれるようにまた激しいキスが降ってくる。そして舌が糸を引きながら離れるとまた軽く啄むようにキスをした。
「だめ。もう一週間経った」
「い、一週間?」
「うん。一週間、千秋に触ってない。千秋に触りたい」
当たり前のように言いながら抱きしめられ身体が密着すると硬い膨らみが足に触れて、思わずびくっと身を硬くした。
確かに先週は放課後に修平の家に寄ることがなかった。先生に呼び出されたり、ちょっとした反省文を書かされるはめになったからなんだけど……。それに週末も家の用事があって遊びに行くこともしなかった。
確かに俺らはやりたい盛りの健全な男子高校生だ。けど……。
(そんなに俺とヤリたいのかよ)
今日だってあんなに涼しい顔をしていたくせに本当は違ったのかなとか、一週間でこんなになるんだって思うとなんとも言えない気持ちが高ぶってくる。
修平の熱を帯びた余裕のない表情を見ると胸がしなり体温が上がる気がした。
俺が修平をこうしてるんだって思うと胸がぎゅっとして堪らなくなるんだ。
俺が何も言わないのを同意と取ったのか修平はひんやりとした手のひらを腹から胸へと這わせ、胸の周りをゆるゆると撫で始めた。
「ちょ、……まっ」
ぞくぞくとじれったい痺れが、身体中に広がっていく。
そして時折、胸の突起を指でかすめて身体がびくつくと修平はまた目を細めた。
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