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第5話

「……変態」 「お互い様だろ」  普段は真っ当に好きな男キャラをコスプレしている身としたら変態なんて言葉は心外でしかないけれど、今の自分の格好を思い出してぐぅと唸った。何事も頑張るアイドル(しかも特にがむしゃらに頑張っている時期)のコスプレをしておいて、そんな挑発に負けるわけにはいかない。というかやりたくないと言ったところで、この様子じゃ聞きやしないだろう。  だから俺は二度言われる前に自らスカートをギリギリのところまでたくし上げた。そしてもう片方の手を人質のように作弥自身に這わせる。 「ん、あ……ぁ」 「うわ、えっろ……」  でかくて硬いモノを自分から飲み込むのはコツがいる。とにかく力を入れずに、無理なく、でもできるだけ一気に奥まで入れてしまうこと。そうやって形に慣れるんだ。  そうやって一度全部を納めきってから、今度は作弥の胸に軽く手をついてゆっくりと腰を上げる。最初はきつくても、後は気持ちと慣れだ。  このイケメンのモノが入ってるんだというイメージで動かしているうちにいいところに当たる角度を見つけた。  ゆっくりと上下するだけで中が強く擦れて背筋に妖しい痺れが走る。もう少し動かずに落ち着いて慣れた方がいいとわかってはいるけれど、動き出した腰が勝手に跳ねてしまう。そして中が擦り上げられるたびに勝手に声が漏れた。 「あ、あっ、んっ、はあ」 「やばい、エロすぎ……俺にも動いてほしい?」 「ん、あっ! 待って、ちょっと待って、今動かれると……ッ!」  せめてもうちょっと時間を、という俺の要請はまったく受け入れられず、いきなり下から突き上げられて零れる声が弾む。 「ああっ、あっ、やっ、中、あッ!」 「マジでさいこー。……なあ、顔見せて」  自分で動くのとは違うリズムで押し上げられ腰を使われて、喘ぐ声が上擦っていくのをいやらしい声で笑った作弥は、腹筋を使う勢いで上半身を起こすと抱えるようにして俺を腰の上に座らせた。そして伏せる顔を強引に上げさせられる。 「綺麗な顔でぐちゃぐちゃに感じてんの最高にエロい」 「うあっ、あ、あっん!」  低く悪い吐息で囁く作弥は、俺を抱えたままベッドのスプリングを生かして乱暴なほどに揺さぶってきて、強すぎる快感の海に溺れる俺はその体にしがみつくことが精いっぱい。自分で動いているのか作弥に動かされているのか、わからなくなるほど体が気持ちよさに支配される。  いつもはここまで乱れてたりしない。だけど幸か不幸か、体の相性が良すぎる。 「ん、も、イく……っ」 「いいの? せっかくの服が汚れちゃうけど」 「あっ、ああ、んっ……あ!」  わかっていて止められるくらいならそれは本物の絶頂ではないと、俺はこの時嫌というほど身をもって知らされた。  そして当然のようにそれで終わりではなく、続いてこれなら服が汚れないだろうとバックから散々突き上げられた挙句、その後は結局正常位でガンガン鳴かされて。  信じられないくらいの絶倫っぷりを発揮されたおかげで、久々にありえないほど大満足してしまった。気持ちよすぎるセックスに寝返りを打つのもだるくなるほど疲れ果てるなんて感覚、いつぶりだろう。  ごちそうさまでした、と呟いた声は、たぶん聞こえていないはずだ。

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