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第22話 強制発情
あれ、変だ。
なんだか体が熱くなって、け、血流が凄い勢いで逆流してる様な…?
動悸とか、ドクドクいってる。
湯気でのばせたのかな、けど、まさかまだ湯船にも浸かってな…い…
「ハァ…ハァ…な、なにこれ…」
息苦しくなって立ってもいられなくてその場でしゃがむしかなかった。
バシャーと水の流れる音がした。
「んぅふ…ハァ…あ…っハァ…へん…やだ…」
朧げながら人の形…もしかして、長男さ…。
「オメガ――き――は、っ!?」
ああ…僕、どうしちゃったんだろう?お腹がキュウって疼いて…下半身が熱くなってる。
理玖さんを呼びたいけど、声だってうわずいてハッキリ発音がままならない。
「り…く…さぁ…ん…はぁはぁ…ああっ…」
アツいよ、助け…喉も乾…く。
今、近くで理玖さんの気配がしたのに、どこ?
それよりも、僕の下半身どうしたの?なんで…勝手に…膨らんでるの。
着ている服が煩わしくて、力の入らない手でブラウスのボタンを引き千切って…スカートをまくり上げて膨らんでる箇所を押さえた。
どうしよう、気持ちが制御できない。
こ、これ…へんだ、抑制剤、のんだ、のに…?
涙だって感情が変になってツツ―っと溢れてくるんだ。
りく、さん…の、におい…あったのに、どうして消えた?
「はぁは…んっ……ああっあ…」
腰が前に勝手に動いて、少しの自尊心が残ってその辺の風呂の道具を持ち上げてばら撒いた。
『オメガだったら常に常備してなくちゃ駄目だよ』
これが、オメガの発情……だったらなんで、今……だって、クスリ…。
かい、ちゃ…?
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