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第28話 制御できない2
聞き取れないけど、怒鳴り合ってる様な声が聞こえる。
ふと気が付けば俺の目の前に、かいちゃん居た……。
「か…いちゃ…」
「瀬那くん……僕が介抱するから――」
かいほー?
かいちゃんに、俺のいやらしい格好……見られた。
「や…っ…んっ…だ、め…はぁ…んんーッ」
俺はかいちゃんの伸びてきた手に敏感に刺激を受けて、腰をぴくッと大きく反り返した。
すると手で宥めていてた股間から手が離れて、かいちゃんの冷やりとした掌にソレが収められた。先だれで汚れているところを滑らせるように上下に擦る。
「は…っ…ん……ふっ…」
人の手は初めてで、力の入らなかった自分の手よりも感じやすくて、キュッとある場所が再び強く疼く。さっきよりも酷く濡れた感じがする。
「ど、どうなって……」俺のからだ……?
「瀬那くん……第二性のオメガの特徴である子宮が発情によって誘発してるんだ……少しだけ我慢してくれる?大丈夫だから、心配ないよ」
優しい声が届く耳元で、かいちゃんのもう一つの手がスルリと太腿を張っていき、さっきから違和感のあった奥の股座に指を当てられると、ゆっくり掻き回されるような感覚にキュウってお腹辺りが痺れたけど、何か異物を奥に挿入された。
「秘部が濡れているので痛くないよね?……こんなやり方じゃないと収まらないんだ」
俺はかいちゃんの首に両手を回して必死に抱き付いた。
そのあと、強い射精感が湧いてかいちゃんの手を通して、白い濁った精液が太腿やお腹に飛沫 した。かいちゃんにも汚したかもしれない……そんな確認も出来ないくらいに身体は動かなくて……。
力尽いた俺の身体はかいちゃんに全て委ねてしまい、そんな俺をギュッと抱きしめてくれた。
「ごめんね、瀬那くん……こんな事をさせて……ホントごめん……」
かいちゃんの元気のない声をわずかに聞いて、目の前がふわんと真っ白になってきて朧げにかいちゃんが消えていった。
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