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第39話 続・絡まったポジティブ

家に戻ってきて一週間。学校には退学届けを出されていなかったのですぐに復学していつもと変わらず平凡の毎日を送っている。あと、第二性の検査結果を聞かれるかと思ったけどベータだと信じてやまない友人たちなので特に聞かれなかったなぁ。 少し変わったことはメイド修行が功をなしたのか清掃時はプロっぽい事をして友人たちに尊敬な態度でちやほやされた。それだけ。 学校のクラスメイトや友人たちには五日間のことを母さんの兄嫁の旧家の親戚で不幸があったので手伝いに行っていたと伝えたら簡単に信じてくれた。たぶんプロの掃除がやはり功を……学校では実は空気なのかな、俺? 「瀬那の発情期っていつなのかしら?」 夕食の簡単手巻き寿司を食べているとき、突然、母さんが言ったので口に入っていたイクラを飛ばしてしまった。 「勿体ないわね!イクラって高いんだからちゃんと胃袋に戻してよ」 父さんが横で人工イクラだよと言っているよ。 「な、なんだよ、急にっ」 俺は噴出したイクラを口に戻しながら、あの時の事を思い出していた。 強制的な発情だったけど、抑えられなくなって自慰までして淫らに腰なんて振って、人に精液放って……今まで感じたことのなかった体の異変だった。まるで女になったような……羞恥心ハンパなかったんだけど……あんなことは流石に親に言うのは嫌だ。 「3ケ月に一度の頻度ってあるね……抑制剤を常時服用しておかないと授業に出るのも大変のようだよ、けれど余り服用しすぎも後遺症の心配とかあるらしいね」 父さんが『優しい第二性の健康本』を手元に持って説明してくれた。役所第二性保健課に行って貰ってきたようだ。そんな課があるんだな。 「そうなのね。先方には発情期がよろしいんじゃないかって言われたんだけど、私もそう思うのよねぇ」 ちょっと待って、母さん!? 先方ってナニ?よろしいんじゃないかって、ナニ!!!

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