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第42話 学園は高層タワービル

「ふぁ~ すっげぇー」 「ほぉ~ すごいねぇ」 ……高層タワービル。文化&スポーツ施設や商業施設、居住のマンションと併合してる最新式の学園だというところに俺は来ている 「間違いないね、この高層ビルが私立王醒学園だよ」 「一般常識では考えられない学校なんだね!! もう漫画見たい、いや、小説の架空世界だっ」 父さんと俺は眩しい眼差しで高層タワービルを見上げながら、語彙力も飛んだ感想を述べた。 「パパの年収でも入学金も出せないような学校だよ。瀬那は幸運だと思って勉学や嫁修行に励むんだよ」 「なんでそこで嫁修行…け、けどさ!? やっぱ場違いって言うかさ……俺……」 「まぁ、確かにオメガの生徒は少ないと聞いているがママのようにポジティブに考えると、これこそ玉の輿の極みじゃないかな?多彩なアルファのご子息たちに巡り合えるのだから、平凡然をしている瀬那だとて一人くらいは釣れると思うよ、ニッコリ」 「……父さんも最近、母さんの弾けたポジティブがボルテージされてるよね」 そんな僕の声には聞き耳立てずに、後ろ手で運転席のドアを開けると背後からすらりと乗りながら顔の表情はクールに、片手を少し上げると息子に最後の言葉を掛けた。 「では息子よ、グッドラック!!」 だれぇぇ!!!

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