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第45話 一難去ってまた一難

 ゴンッ 「…って!」 俺は尻もちをつく格好でそのまま後に倒れたら厚い壁に頭が命中した。頭をかち割るくらい痛かった……なんて悪運なんだろ。 両手を伸ばして頭を押さえようとしたら……ふと手持ち無沙汰に違和感を感じた……。 そこでハッとした。手に持っていた筈なのに荷物の入ってるキャリーケースを一階のエレベーターホールの前に忘れた。今更に気付いて急いで立ち上がろうとしたからか脳みそがふわりと動いたような立ち眩みが起きて大きく目の前が回った。 「君、大丈夫?……ほんと信じられないよ」 溜息と一緒に残念そうな声も聞こえると「L、医務室ね」と、指示を出した。そのエルさんに俺はゆっくり上体を起こされると肩に腕を回されて歩かされた。その時、エルさんが首に黒皮のベルトをしてるのに気付いた。 「いむ…痛っ――!?」 医務室なんてと言おうとしたらズキズキと頭の後ろが熱く感じて激痛が走った。 えっ、なに? 俺、どうしたの!? 「頭を強く打ちつけたとき凄い音がしたし。 おれと一緒のところで打ちどころが悪かったら後味が悪いからね。大人しく着いて来て」 と言われて…大人しく従った。 1Fのエレベーター前に置き忘れたキャリーケースも気になるけど……頭の中枢神経が心配になるくらい異常に痛い。

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