結人side 酷くされた次の日は、酷くされたのは夢だったんじゃないかと思うくらい優しくしてくれる。 微笑くんは、少し不満そうだけど…。それでも食べ物を分けてくれたり、痛いところを気遣ってくれたりする。 「ご飯食べに行こ〜」 「…うん」 「歩けるか？まぁ、歩けるわけないか。ちゃんと掴まってろよ」 そう言って急に抱き上げられて、びっくりした。落ちそうになり、支倉くんに掴まる。支倉くんは少し驚いたみたいだが、どこか嬉しそうだった…。 「君は何食べる〜？」 「…えっと……」 「オムライス」 「…なんで、藍が答えるの〜？俺は津雲に聞いてるんだけど？」 「おむらいす、がいい…」 「……まぁ、いいや。席取っといて。取られたらお仕置きだから。行くよ、藍」 「お前はここで大人しくしとけよ」 そう言って僕の分のお昼ご飯も買ってくれる。いつもこんな風に優しかったらいいのに…。願っても届かない願いに悲しくなる…。