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第63話

今日は、明日の買い出しです 伊織が仕事なので代わりに秋人さんに車を出してもらうことになりました 「やっほ~なおちゃん」 「おはようございます、秋さん」 うおっ、国産の高級車です 近づいていくと助手席を開けてくれる 紳士です......望月家は、皆こうなのでしょうか? 「髪を切ったんですか?伊織みたいですね」 「うん。少し邪魔だったからね~」 本当に伊織みたいだ そういえば、服装もどことなく...... 「どこに行けばいい?ショッピングモールかな~?」 「はい、ここを真っ直ぐ行くとあります」 緊張する 「そっか~、じゃあ出発~」 買い込みすぎたかな? 足元に並んだ袋をみる 「結構、買ったね~。これで全部?」 「はい。全部です。ありがとうございました」 丁度、お昼時 「なにか食べて行こっか?......って、どこも満席だね」 「あ、作りますよ。よければ、家でなにか」 「ホント?やった~!ありがとう」 秋さんは、すごくのんびりしている 髪を短く切ってから伊織にそっくりだ 目元に黒子がなければ、見た目じゃ見分けがつかない 絵本に出てくる優しいお巡りさんそのものだ

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