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第13話
龍吾side
「あぁ!!!」
「どうした?」
あさちゃんの家を出て定くんの家で課題をやってるときだった。
実は定くんの持っている資料を借りるために定くんの家を訪れていたのだ。
その途中あさちゃんから連絡があって俺がどうしてもあさちゃんに会いたくて定くんにお願いして連れてってもらったけど実はまだ課題は終わってなかったんだ
「スマホ忘れたみたい!」
「あさちゃんとこ?」
「うん!取ってくる。まだ静くんいるかな?」
「いるんじゃないかな?今頃一緒にゲームとかしてるんじゃないかな?」
「そっか!じゃ行ってくるねぇ」
「静を刺激しないでよ。お前の気持ちは知ってるけどさ」
「だってさぁあの写真見て一目惚れなんだもん!実物もっと可愛かった。何かスッゴい懐かしいんだよね」
「そう。気を付けていっておいで」
「隣じゃん!大丈夫だよ」
そしてあさちゃんのとこに戻ってきたんだけどインターホンを押しても誰も出ない。失礼かとは思ったけどそっとドアを開けてみた。
二人の靴はさっき出たのと変わらずおいてあって…変だな?
「おじゃま…しまぁす…」
何だか胸騒ぎがしてそっと上がる
リビングに俺のスマホはあってそれを持って…このまま帰ろうとしていたのだけど…
「いやだっ…」
小さくあさちゃんの声がして…
「…あさちゃん?」
ゆっくり音のした方に向かう。そこはドアが開いたままで…中をそーっと除くと…
二人がやってるのがみえた
あぁ…これ…見たらダメなやつ…なぁんだ…さだくんは二人は付き合ってないって言ってたけど…なぁんだ…そっかぁ…そっか…
…これから距離を詰めて…少しずつ…好きになってもらえるように頑張ろうって…思ってたのになぁ…辛いなぁ…
…自分が思ってた以上に俺…
あさちゃんのこと好きになってたんだなぁ…
すごくすごく胸が痛い…叫びたくなる…でも…必死で…見て見ぬふりして戻ろうと背を向けたら…
「やめてって…やだ!やだ!!」
悲痛な叫び声を上げたあさちゃん。それは快楽から来るものとは到底思えなくて考えるより先に体が動いてた
「静!!何してんだ!!」
上に覆い被さり激しく律動してた静くんを引き剥がした。
その時見えた静くんの目からはボロボロと止めどなく涙が流れてて…静くんの方が辛そうだった。…そんなに…好きならどうして…こんなに酷いことするの?静くんを見下ろしてたら
「…やだ!!やめて!!あさから…離れて」
俺の足に縋り付き静くんが声を上げた。そんな風に勝手な行動したくせに自分が傷ついた顔して…許せなかった…
「ふざけんな!これ同意の上じゃねぇだろ!」
「お前に言われたくない!!」
何か叫んでるけどもうどうでもいい。それより…目の前の人を…
「亜咲斗さん!亜咲斗さん!!大丈夫ですか?」
無意識だった。あさちゃんの名前は亜咲斗じゃない…愛咲海なのに変にしっくり来て…
「…佐藤…さん…?」
あさちゃんも俺の名前と違う人を呼ぶ…その時走馬灯のようにぶわーって脳内で映像が流れて…
そのまま意識を手放したあさちゃんに布団を掛けて定くんに連絡した
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