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第19話
「龍くん…俺もね…一目惚れしたの…龍くんに…」
「本当に?だったら…すごく嬉しい…俺は君がいい。君じゃなきゃやだ。好き。好きなんだ…だから…あぁ…!なんか…うーっ…緊張してる…」
「龍くん…」
「でもさ…あさちゃん」
「うん」
「君がそういってくれるのって俺が佐藤だったから?」
「違うよ。一目惚れしたって言ったでしょ?昨日会った瞬間は佐藤さんってことわかんなかったもん。俺は龍くんを好きになったの。龍くんも俺が亜咲斗だからなの?」
「違うよ。言ったでしょ?知る前から好きになってたって…どうしよう…嬉しい…」
「龍くん…俺の部屋…行こ?」
「へ?」
「もうすぐ愛菜帰ってきちゃう…だから…行こ?」
「…うん」
龍くんの手を引いて部屋に招き入れた。昨日あの後母がシーツを出してくれたのでベッドは綺麗になってる。
「あさちゃん」
ドアを閉めて鍵をかける。そして龍くんに抱きついた。静よりも背が高い龍くん。必死で背伸びして唇を重ねた
「ん…あさちゃん……俺も…俺からもしてもいい?」
「うん」
龍くんは深く口付けてくれた。このキスは佐藤さんっぽい。佐藤さんはとてもキスがうまかったから
「はぁ…んん…龍くん…気持ちいい…」
「やめて…そんな顔しないで…昨日あんな目に遭ったのに俺耐えられなくなっちゃう…」
「いいよ…」
「本当に大丈夫なの?」
「…龍くんが欲しいの…」
「…あさちゃん…。やっぱ今日はだめだ。俺が余裕ないから…だから今日はこうしてただ抱き締めていたい…キスしてたい…だめかな?…
今度さ…俺んちにきて。俺独り暮らしだからゆっくり出来るからさ…だめかな?」
「…わかった…我慢する…」
「…ふふ…可愛い…ゆっくりでいい。二人で一緒に…ね?」
「うん」
その後何度も口づけを交わしながら抱き合ってた。
「ただいま」
龍くんとのキスに酔いしれてたら妹が帰ってきたようだ
「…帰ってきちゃったね」
「ん…今度…いつ…会える?」
「週末…金曜の夕方から…家に泊まりに来ない?あ!焦りすぎ?えっと…」
「龍くんそんな顔もするの?可愛い」
「かわっ!?え?いやいやいや…えっと」
「行ってもいい?一緒に過ごしたい…」
「迎えに来る。だから待ってて」
「ありがと」
「あーさーちゃーん!お部屋?」
妹が呼んでる声が響く。愛菜も俺のことを心配してくれてたから。俺が部屋から昨日はあれから出なかったから何があったのかは知らないと思うけど
「あさちゃん」
部屋のドアがノックされる。龍くんと見つめ合って微笑んで返事をする
「なーちゃん。今あけるからまって」
ドアを開けなーちゃんの顔を見る
「顔色良さそうだね。大丈夫なの?」
「うん。今日ゆっくり休めたから大丈夫だよ。心配させてごめんね」
「いいよ。お友だち?」
「おかえり。愛菜ちゃん」
「あー!!龍くんだぁ!どしたの?私に会いに来てくれたの?」
「え?知り合い?」
「うん!私の友達の彼氏」
「…」
「は?」
「え?」
彼氏?誰の?誰が?は?突然告げられた事実に衝撃が走った。俺のこと好きなんじゃないの?やっぱり亜咲斗だったから?あの時何も出来なかったから罪滅ぼしのつもりなのかな?佐藤さんは優しい人だったから…
だったら俺は…
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