「龍くん…彼女いるんだ…」 でも…さっきの龍くんの言葉に嘘はないってことは見てればわかる。ということはどういうこと？俺を好きだって言ってるけどそのカナちゃんのことも好きってことで…二股？え？ 言葉がでない 「またそんなこと言ってるの？」 「うん。いいじゃん。カナちゃん可愛いし彼女にしちゃえば」 「やだ。俺の好きな人はあさちゃんってずっといってるでしょ？」 「あさちゃんはだめー！！静くんのなの」 俺の知らない話がポンポンと出てくる。頭が追い付かない…けど…やっとの思いで言葉を発する 「…あの…ねぇ。なーちゃん。どゆこと？」 「龍くん同じダンススクールなの。そこで友達になったのがあさちゃんと同い年のカナちゃんね。カナちゃん龍くんに一目惚れしたみたいで龍くんが来た日から猛烈にアタックしてるんだけどさ龍くんはなかなか首を縦に振らないの。挙句の果てにはあさちゃんが好きって言い出しちゃうし。でもね、あさちゃんは静くんとお似合いだと思うの。静くんの方が自然。龍くんはカナちゃんみたいな女の子と一緒の方がいい。そう思う」 「そっか。でもね、なーちゃん。俺は静のことそういう風には見れないんだよね。残念ながら」 「え？何で？静くんもいい男じゃない。遊び人だけど本気で好きな人には一途そう」 「そうかもしれないね」 「やっぱ静くんがいい」 「なーちゃん。俺の気持ちを勝手に決めないで。俺の好きな人は龍くんだから」 「えぇ！！？？そうなの？いつから？何で？」 「まぁ色々あって。だからカナちゃんに譲らないからね」 「えぇ…どうしよう…だったら勝ち目ないじゃん！あさちゃんの方が美人だもん」 「俺顔であさちゃんに惚れたんじゃないよ。確かに始めは写真しかなかったから見た目だけど本人と実際会ってみて話してみてやっぱり好きだなって思ったんだ。だから俺がカナちゃんの彼氏だとか勝手に色んなとこで言わないで。ずっと言ってたでしょ？やめて欲しいって」 「…ごめん…」 「このことでカナちゃんと何かあれば言って。カナちゃんと話すから。二人きりではあさちゃんを裏切ることになるから無理だけど」