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第27話
学校にいくとクラスメイトたちが寄ってきた
「おう。おはよ!昨日二人して休んでたけど大丈夫か?てかその顔どうした?静」
「あぁ。これ?喧嘩しちゃった。ダンスの仲間と」
「へぇ。愛桜海は?体調不良って聞いてるけど何かあったの?」
「あぁ。ちょっと熱っぽかったから念のため」
まぁ。うそはついてない。あいくんはダンス仲間だし俺も昨日熱っぽかったのは本当だし
「熱っぽい…ね」
そう呟いたのはいつも何かと静に絡んでくる奴。こいつは少し苦手…
「静とセックスでもしたんじゃね?お前らホモだろ」
「だとしたら?羨ましいの?」
「気持ち悪い」
「そう。だったら構わないでくれる?」
「否定しないってことはそうなんだ」
「相変わらず低俗ね。」
そういったのは今登校してきたカナちゃん。
「いくら自分がモテないからって僻んでんの?くだらない。そう言うこと言ってる暇があるなら自分磨きでもしたら?静くんや愛桜海くんみたいに」
「こいつらホモだぜ。気持ち悪くねぇ?」
「別に誰が誰を好きになろうがいいんじゃない?仮に彼らがそうだったとしてあんたに何か迷惑でもかかるの?大好きな愛桜海くんが手に入らないからって静くんに絡んでるんじゃないわよ」
「んなっ!!」
「バレてないとでも思ったわけ?見てればわかるわよ。まぁどっちにしても愛桜海くんとあんたなんてあり得ないけどね。そんな風な態度と言動で虚しくなるのはそっちじゃない?」
その言葉に周りは頷いていた
「ほら。もう先生来るわよ。席に戻ったら?」
そいつはなにも言えず大人しく席に戻った。
1日いつもと変わらない時間を過ごして下校時間となった。帰りも勿論静と一緒だ。
もうすぐ校門というとき気付かなかったけど何だか人だかりができてた。主に女ばかりだ
「何だろうね」
「さぁ?どうしよっか。裏門回る?」
「ん~…そうだな…」
あまり人だかりは得意ではない。なので静に言われて裏門へ向かおうと後ろを向いたときだった
「あさ!」
「え?」
呼ばれた方をみるとあいくんと定くんそして…
「あさちゃん。一緒に帰ろ」
龍くんがいた。ぶわっと頬が紅潮するのが自分でもわかった。
制服姿の龍くんは新鮮ですごく似合っててとてもカッコ良かった。
「…静。一緒で大丈夫?」
「うん!折角来てくれたんだし皆で帰ろっか」
学校は真逆なのにわざわざ来てくれた三人に悪いし単純に嬉しかったので静の言葉に甘えて一緒に帰ることにした
「てことは…あの人垣って…」
「だね。三人揃ってたからだ…」
三人揃うとどこぞのアイドルグループなんかよりカッコいいもんだから女が寄っていったのだろう。
ワイルド系なイケメンのあいくん。爽やか系イケメンな定くん。そして…うん…龍くんは言い表せないけどみんなが振り返ってしまうほどのオーラがある。
「…何か…すごいね。三人とも」
そう言って見上げた先の静も勿論整った顔をしてる…
「ねぇ…静」
「ん?」
「あそこ。並んできて」
「は?」
「第三者で見てみたい」
「何それ!変なの。でもいいよ。あさちゃんのお願いだし」
そう言うと駆け出して三人の隣に並ぶ。
すると黄色い声がより一層大きくなった。
何か…あの中入りたくねぇな…
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