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第28話

「愛桜海くんどうしたの?何だか大騒ぎね」 「あぁ。カナちゃん。ほら見て」 「なるほどね。そりゃあこうなるよね。愛桜海くんのお迎え?」 「うん。そうみたい。けどあの中入りたくないな」 「何で?」 「いや。なんとなく。俺だけ違くない?」 「あぁ…騎士と姫って感じ」 「は?」 「うそうそ、あの中いても絶対違和感ないよ。ほら。みんな待ってるよ。」 「うん。またね」 「愛桜海くん…自分の美しさに気づかないのかしら?…イケメン5人衆…圧巻ね…」 そんな風にカナちゃんが呟いてたなんて知らなかった 側にいくと直ぐに龍くんが隣に来てくれてそれに続いてみんなが寄ってきた。 「今日大丈夫だった?体平気?」 俺にだけ聞こえるくらいの声で龍くんが言う 「うん。大丈夫」 「ならよかった」 眩しいくらいの笑顔で龍くんが俺を見つめてくれる。 「見せつけてくれるなぁ」 静がぼやく 「…静。」 そんな静にギロリとにらみをきかせるあいくん。 「まぁまぁ。静なりの頑張りでしょ」 ニコニコしながら定くんがあいくんを宥める 俺は幸せ者だと思う。だってこんなに俺を思ってくれている人がいるのだから 「みんな来てくれてありがとう。嬉しい」 「っ…可愛い…」 「へ?何?」 「なんでもないよ」 みんなの顔が心成しか朱に染まった気がしたけど…気のせいだと思って歩き出した。 「龍くん家こっちじゃないでしょ?」 「うん。定くんとこで資料作りしてるの。定くん沢山いいの持ってるから」 「あいくんは?」 「俺?もう終わって提出してるけど」 実はあいくんは学年首席らしい。とても意外だけどずっとそうだ。 「流石あいくん」 「龍吾。持ち上げても手伝わんぞ」 「えぇ」 「ふふふ…」 「静?」 「楽しいね。また…こうして皆といさせてくれてありがとう…」 「許した訳じゃねぇぞ」 「わかってる…わかってるけどこうして隣にいさせてくれるのがすごく…嬉しい…」 「しーず。お前そんなに涙脆かった?」 涙をこぼした静を定くんが小突く 「ん~そうでもなかったはずだけどな…」 泣き笑いで顔をあげる静。みんながいてくれて…本当に幸せだ… 「お前がつけた傷は一生背負え。そして二度と同じ過ちを繰り返すな」 「うん…わかってる…」 「あいくん。もう大丈夫だよ。静は」 「わかってるけどさ」 「あいくん。怖い顔しないで?」 「っ…あさ…そんな顔すんな…可愛い」 「え?」 「お前わかってやってんだろ」 「?」 「あぁ!!もういいよ!静。これからもよろしくな」 「ん…うんっ…」

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