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第32話

愛偉兔side 「もう!龍くん自分のことわかってる?その見てくれでその性格でしょ?もっと自信もってよ。俺の想いだって信じてよ」 手を洗って戻るとあさがそう龍吾に言ってた 本当に龍吾のこと好きなんだな… 「ごめん」 「ねぇねぇ。龍くん」 「ん?」 「もっとこっち…」 「ん?」 チュッ… あさが頬に口付けると龍吾はみるみる真っ赤になる。 あんなの向こうでは挨拶だろうに。何だか可愛らしく見えた。 「んなっ!なっ!」 焦る龍吾に思わず吹き出しそうになる。 「いいでしょ?恋人だもん。てかこれまで沢山お付き合いしてきただろうに…毎度そんな感じなの?」 そう思うのは最もだろう。確かにこっちに来て直ぐから相当目立ってた。多分誰かしらとは関係はあっただろう 「あさちゃんだからだよ。確かに…まぁ…遊んできた…自覚は…ある…けど…でも…こんなに好きになることなんてなかったもん。言われて付き合って…いくとこまでいって…別れてきたから…ドキドキすることもなかったし…好きって囁くけどそんなの挨拶みたいなもんで…本気で言ったことない…あの…えと…引く?」 初めてあさの写真を見てからはいろんな誘惑に流されずただ只管にあさに会うことを模索してた。会わせたらうまくいく気がしてたのも事実だ。静があさに会わせないように必死だったのも側で見てきた 「ううん。だって龍くんかっこいいもん。周りが放っておくわけないからそうだとは思ってたよ。そういえば独り暮らしなんだよね?ご家族は?これ聞いて言い話?」 あさは意外に冷静だ。ただ真っ直ぐ龍吾を見てる 「あぁ。うちの両親は海外で仕事してるの。で一旦帰国して一緒に住んでたんだけど結局直ぐに呼び戻されたから。俺は高校通い始めたし定くんやあいくんがいてくれて。こんなに仲良い友達なんて向こうではいなかったから離れがたくて…両親は一緒に戻ろうって言ってくれたんだけどね」 龍吾が俺や定のことをそんな風に思ってくれてたなんて…何だか照れる… 「じゃああいくんと定くんのお陰で俺は隣に置いてもらえるんだね。感謝しなきゃ…そうでないと…出会えなかった…出会えて嬉しい…こっちに残る選択してくれて嬉しい…でも…ゆくゆくは…戻るってこと…?」 それは俺たちもずっと聞きたかったこと。もし向こうに戻るならあさは…そこだけは少し不安だった 「ううん。俺はずっとこっちにいる予定。」 「…でも…海外の方が選択肢が広がるんじゃ…」 「そうかもしれない。けど俺はこっちにいたい…ガキみたいなこと言うと…両親よりもあさちゃんといたい…離れたくない…」 龍吾は迷い無くあさをしっかり見据えて言った。 「龍くん…」 「俺は一生離さないつもりだけど?」 「嬉しい…うん…離さないでね…」 二人の姿を見てたら何だか安心してやっとリビングに戻った

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