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第37話

龍吾side 迎えに来たのだけど… 「誰もいない?」 いやおかしいよね?でも鍵かかってるし 玄関前で悩んでたら静が来た 「どしたの?龍くん」 「あさちゃん迎えに来たんだけど…」 「あぁ!あさちゃんとっても楽しみにしてたしね!わくわくしてるのすっごく可愛かった!」 「あげないからね」 「わかってるし。あさいないの?」 「帰ってきたんだよね?」 「うん。一緒に帰ってきたよ。電話は?した?」 「したけど繋がらないの」 「あれ?あさちゃん音には敏感で寝てても起きる筈なんだけど…俺からも掛けてみるね。家の電話にも…ちょっと待ってね」 すぐに電話をしてくれたけどやっぱり繋がらなくて… 「どこに…いった?」 あれだけ一人で行動するなって言ったのに!! 「探しにいこう。鍵かかってるから多分外だ…あさちゃんがいくとこ…あ!!もしかして」 「何?心当たりあるの?」 「うん。ここの近くにあさちゃんが気に入ってる和菓子屋さんがあるんだ…あさちゃん真面目だからお邪魔するなら…何か持っていこうって思ったのかも…直ぐ近くだし…一人で平気って思ったんじゃないかな…?」 「あのバカ!!」 「…龍くんでもそんな声出すんだね」 「んなこと言ってる場合じゃねぇだろ!!どこだ?そこ」 「ご…ごめん!!俺案内する!!行こ」 静に案内されて店に向かう。確かにとても近いし人通りも多い… 「すいません」 「あら。静くんいらっしゃい」 「おばさん。あさちゃん来なかった?」 「あさちゃん?うん。来たよ。少し前にね」 「どのくらいたった?あさちゃん帰って」 「そうね…30分くらいかしら?どうしたの?」 「あさちゃんが帰ってないんだよ」 「え!?そんなこと…だってこれから彼氏と会うって楽しみにしてたのに…あなたが彼氏さんでしょ?」 長年あさちゃんを知っているからなのか察してくれたお店の人 「私も他の人に聞いてみるわ!」 店を後にしてそこら辺の人にとにかく聞いて回る 確かにあさちゃんを見た人は沢山いた。でもみんな家の方向へ行ったって言ってる… そして何人目かの人 「あさちゃんなら綺麗な女の子と一緒にいたわよ。長い黒髪が色白で美人な彼女によく似合ってて…この辺りじゃ見かけない子だったけど愛菜ちゃんと同じ制服着てたわ。彼女とお話ししてるときに急にあさちゃん倒れちゃって心配で声をかけたのだけれどあさちゃんの彼女さんってことだったし彼女さんとそのご兄弟かしら?背の高い男の子もいたしおまかせしちゃったけど…」 「どっちにいきました?」 「車であっちの方よ」 指を指したのは家とは違う方向だ…あさちゃん…どこにいったの?

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