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第41話

「困りましたねぇ…では…三谷…」 そういうと俺の腕を掴み離さなかった男が俺を掴んだままひれ伏す。器用な奴だ… 「はい。お嬢様」 「愛桜海さんは男性がいいようです。満足させてあげてくれますか?私に観賞させてください」 「仰せのままに…」 「は?何?意味わかんない…やめて…離して」 「愛桜海さん。大丈夫ですよ。三谷が色々なことを教えてくれますから身を委ねてください。彼はとても上手いのでお気に召すかと思います。私はこちらで観賞させていただきますね。楽しんでくださいね」 「ちょっと!普通に無理。帰らせて」 「ご安心ください。あなたに喜んでいただきたいだけですから。さぁ。三谷始めてください」 「かしこまりました」 男は再度深く頭を垂れ部屋へ俺を誘導した。鍵は開いていたようでそのまま部屋に押し込まれた 「やめてください!!」 どんなに拒否しても聞いてくれない 「やめて!!」 「大丈夫ですよ。愛桜海さま。ご心配なさらず…」 三谷が耳元で囁く。こいつの声はすごく脳内に響くとても心地のいい声だった…不思議なことに体の力が抜けるのだ 「まず始めに体を清めましょう」 そのまま浴室に連れていかれた。どんなにもがいてもわめいても聞いてくれないし力では敵わない あっという間に全裸にされて隅々まで磨きあげられる 触り方が一々官能的で大きな手で細かく器用に俺を触っていく。気持ちとは裏腹に体は熱を持って胸の飾りも中心部も固く芯を持っていた。 その様子を風呂場のこれもガラス張りになっている扉の向こうで優雅に腰掛け紅茶を飲みながら微笑んで見つめている彼女がいて… 羞恥心で顔があげられない…。でも男が俺の顔と体がちゃんと見えるような位置で固定してしまったので隠すこともできなくなる。 「いやだ…やめて…お願い…」 「一度出しておきましょうか。後が辛いかもしれませんので」 耳に響く声に促され欲を吐き出す。勢いよく飛び出した白濁がガラス戸に張り付いてゆっくりと落ちていく。 その白濁を嬉しそうに彼女が目で追って声を出した 「ふふ…良かったです…気持ちよかったみたいですね」 いつもの笑顔のまま彼女が言う 「やめてください…もう…やだ…」 「まだまだこれからですよ?」 男は無表情のまま言う。二人の反する表情も恐怖を煽った 綺麗に水気を拭われて今度は大きなベッドへ運ばれそっと降ろされた。そして三谷は優しいキスをくれた。 こんなに優しいキス…それだけでまた首をもたげる自身に驚く。 この人…すごくうまい… 「素直に快楽に身を委ねた方がいいですよ…愛桜海…」 「んんっ…」 委ねた方が楽になれる…でも俺には龍くんがいる…理性と本能の狭間で揺れ動く… 「…龍くんに…会いたい…」 ポロリと溢れた涙をそっと拭ってくれる優しい指… 「…愛桜海…ごめんね…」 初めて見せた表情。とても悲しげだった… 「三谷…さん…」 あまりにも悲しくて彼の頬に手を伸ばした。どこか佐藤さんに似ていたのだ それに驚いたらしい三谷さんは目を見開いたあとゆっくりと目を閉じて俺の手に手を重ねた 「三谷。まだ始めないの?」 「…三谷さん…俺がここに来たらあなたは解放されるの?」 彼女に聞こえないくらいの声で問う 「三谷?」 不思議そうに呼び掛ける彼女の動く気配がした 「あなたが…解放されるなら俺あなたに身を委ねるよ。…迷ってるなら…もうやめよう?」 「三谷。まだですか?」 「やめることはできません」 迷いを断ち切るように手を離した三谷さん。手早くベッドの側に置いてある棚から箱を取り出して俺を拘束していく。 「三谷さんっ…」 「すぐ良くなりますからね」

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