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第53話

龍吾side 「なぁ…龍吾…なんかさ…俺今世はさあの頃と全く違うじゃん?見た目とか性格とか。昔のしゃべり方すんの気持ち悪いから愛偉兎のままでもいいか?」 「うん。構わないよ。俺もまだ佐藤には戻れそうもない。やっぱ環境違うと中身変わっちゃうのかも」 「ちなみに定は由だよ」 「えっ!?それも違うね。どっちかって言うと由斗さんというより空雅さんっぽい」 「あぁ。確かにな。でもふとしたときやっぱ由だなって思うよ。今日の囮になるとことかまんまじゃん」 「そうかもぉ…もしかしたら今世が人間として転生する時だったのかな?俺たち」 「そうかもしんねぇな」 「だったら他の人たちもいるかもしれないね。記憶があるかはわかんないけど…」 「会えるなら…京に…会いたいな…」 「わかんないだけでもう出会ってるかもしんないよ」 「どうだろうな…俺はどんなときでもきっと京を探しだして一緒に生きていく…」 「律さんらしいね…」 「…まぁ…そんなこといったって実際は難しいんだろうけどな…だからお前たちには幸せになって欲しい…互いにあの頃から想い合いこうして再会できたのだから…あんたも知ってるように亜咲斗はあの頃色々あった…もう…あんな悲しい目には遇って欲しくない…あさは気付いてないけど相変わらず目を引く容姿だ。けど…前と違って隙があるから本当に心配なんだ…」 「それは俺も感じてるよ…でも…今日のあれは俺が…」 「お前のせいじゃねぇ。だから戻ってきたら抱き締めてやってよ。あさはお前じゃなきゃダメだろ」 「うん…」 そして暫くしてご両親に連絡が入り帰宅したときあさちゃんは俺の顔をみるなり大粒の涙を溢して俺の胸に飛び込んできた。 その姿と表情でさっきの嫌な感じは現実になるのだと悟る。 今夜はあさちゃんの好きなようにさせてあげよう… お風呂の時も脱衣場で待って食事の時も隣に座ってそして寝るときはギュって抱き締めたまま眠って… 「あさちゃん…俺は離す気はないからね…どんな手を使っても…」 さらさらと柔らかい髪を撫でて眠るあさちゃんに何度もキスをした。腕の中にいるあさちゃんをもう一度抱き締め直して眠りに落ちた

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