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天青side
帰りの飛行機で彼はまた眠っていた…
あどけない顔で眠る表情にたまに混じる苦悶の表情…今も彼は戦ってる…自分の過去と、琉輝さんであった時と…
見ているこっちも苦しくてさらさらの髪を撫でる
するときゅっと俺の服の裾をつかむ…撫でていた手を暉さんの手に重ね握ると安心したような顔になってまた眠った。
「暉さん…」
泣きそうなくらい嬉しい…誰と居る夢を見てるのかわからない…俺の手は他の誰かのものと間違えているのだろう。けれど今は…誰も見てないことをいいことにそっと髪に口付けた
「…貴方と共に生きていきたい…」
そんなこと一生伝えられないけれど今だけは許して欲しい…
こんなにも胸が苦しいのはいつ振りなんだろう…
いい恋愛はした記憶はあまりない。こんなに苦しいものだったかな?
これから共に過ごして行くのに…同じ屋根の下に一緒に2人で住むのに…これを抱えたまま隠す…そんなこと…俺にできる?いや…しないとならないんだ
自問自答を繰り返し帰国した足でそのまま両親に紹介した。
挨拶はすんなり終わった。いろいろ根回ししていたことに表情にはあまり出てないが驚いていた様にみえた。なんとなくそう感じた。
この人は連れ去られる前は本当は感情豊かな人だったとご両親からきいてはいるからもしそれが出来るようになったならきっと多くの人を魅了してしまうだろう。
そうなると寂しいけどご両親の元に帰してあげて伴侶を見つけて幸せな家庭を築いて欲しいな。月並みの言葉だけれど…
その隣に居るのは俺ではないだろう。だけど好きな人の幸せは俺の幸せになるんだってそう信じてる
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