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天青side 「まだ時間あるね。映画でも見る?」 もう少しデート気分を味わいたい…今日だけだと思うから… 「はい」 良かった…断られなかった…ほっとして気が抜ける。 「暉さん何か気になるのある?」 「俺…良くわからないので…お任せします」 じゃあ…今度会うし朝陽さんの主演してる今とても話題になってるやつにしよう。 この作品は朝陽さんの熱演のことも注目されてるけどもう一つ。桐たちの父である月さん。彼が初めてアクションに挑戦したということでも注目されているのだ。 「うん。わかった。じゃあねぇ…あ!これ!父の幼馴染みでもある母の弟さんが主演なんだ。準主演が藤さんの旦那さんの月さんだよ」 気に入ってくれるといいけれど…実は俺の趣味は映画鑑賞。これは何度か一人で観に来てる。内容はもう頭の中に入ってるから暉さんの方が気になる。 チラチラと様子をうかがうと食い入るようにみてくれてる…真剣な顔…可愛い…気に入ってくれたかな? 映画が終わりフロアに出た 「どうだった?」 「面白かったです」 相変わらず無表情だけど…面白かったのは伝わってきたから安心した。 「朝陽さんはね本当にすごいんだよ。ずーっと現役でやっててアクションシーンもどんな激しいものもスタント使わないの。あんなに華奢なのにね。それだけじゃなくて静かな役も悪者の役も何にだってなれちゃうんだ」 朝陽さんは昔からとても温厚でいつもにこにこしてて俺も大好きな人。老若男女問わずずっと人気のある俳優さん。旦那さんもめちゃめちゃ男前。 実は俺の初恋は朝陽さんだったりする。まぁ子供の頃の可愛いものだったけれど 朝陽さんのことを沢山教えたくて夢中で話してたら何だか暉さんの表情が曇った気がした 「どうしたの?変な顔してるけど」 「何でもないです。とても素敵な方なんだろうと…思っていただけですよ」 ほんと?それだけならいいのだけど… 「そう?来月華陵院グループの総会があるから会えるよ。だって暉さんは俺の秘書だから着いてきて貰わないとならないし。そのとき紹介するね。もしかしたら旦那さんも来るかもしれないけど」 「旦那?」 「えっとね、デザイナーさんなの。お洋服の。若い頃は芸能活動していた人なんだけどね。俺は彼のその時代はあんまりわかんないけど」 そんな話をしていたら声をかけられた。

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